REPORT

「ものづくりと場づくり」第3回 エスキス制作


つくるために、想像を膨らます
「ものづくりと場づくり」は、「理想の学びの場のためのプロダクト」をテーマに掲げるプロダクトデザインのクラス。講師にプロダクトデザイナーの岩元航大さんを迎え、GAKUを具体的なフィールドとして、より良い「学び心地」を生み出すためのプロダクトを構想し、実際に形にしていきます。

1月14日(日)の第3回では、生徒の皆さんが課題として制作した「ムードボード」と「エスキス」の発表を行います。どんな「理想の学びの場」を実現していきたいのか、そのためにはどんなプロダクトが必要か、皆さんそれぞれの着眼を、一人のプロダクトデザイナーとしてプレゼンテーションしていきます。





現場に居て、現場を使ってきたからわかること
「ムードボード」は、自分自身がつくっていきたいものや生み出したい状況や風景に近い写真などをコラージュのようにならべてその雰囲気を表すもの。「エスキス」は、プロダクトデザインの姿や形を構想していくためのスケッチ。それらを、どのように見せるか。その見せ方ひとつで、伝わり方も変わっていきます。生徒の皆さんは、教室にある机や椅子を並び替えたり、床に敷き詰めたりと、思い思いのプレゼンテーション環境を作り出します。そういった姿勢からも、このクラスらしさを感じます。

「せっかくたくさんのクラスがあるから、別のクラスの生徒とも交流したい!」という生徒が発表したのは、それぞれの読み終わった本やおすすめの展示のチラシなどを置いておけるもの。「ひとりになれる場所がなくて時々疲れちゃうんです。それにGAKUらしさを象徴するものがあるとよい」という生徒は、みんなのための教室に、あえてひとりのための場所をモニュメントとしてつくるというもの。「教室に緊張感があるのは、みんなが同じ高さの視点だからだと思う」という生徒は、今使われている椅子の高さを考慮しながら、教室に様々な高さの視点が生まれるための椅子。ムードボードにある様々な画像も参考に、一人のプロダクトデザイナーとして自分の理想像を伝えていきました。



デザインに向けたキーワードを探る
「直線的な空間に曲線的なシルエットがあることで場所の雰囲気もグッと変化する。『緊張』と『緩和』。それは学び場にとっても重要な要素かもしれないね」と、生徒の皆さんの発表を受けて、それぞれのアイディアに潜むキーワードを抽出していく岩元さん。実際に手を動かして模型を作っていく、これからの授業での足がかりとなる要素を、生徒の皆さんとともに探っていきました。


次回は模型の制作に挑戦
次回は今回発表したエスキスをさらに進めながら、紙粘土やダンボールを使って、実際に模型作りに挑戦。手を動かしていくことで、自分が生み出したかったプロダクトのあるべき姿や形が明確になっていたり、そもそもその自分が実現したい理想の学びの場のあり方のイメージをつかんでいきます。

 

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