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「ものがたりとものづくり」 第9回 模型制作③


実寸の模型制作を進めていく
「ものがたりとものづくり」はプロダクトデザイナーの岩元航大さんが講師を務める全11回のクラス。カリモク家具の木材に触れながら、生徒の皆さんも1人のプロダクトデザイナーとして制作や発表をしていきます。
4月2日(日)の第9回。実際に何度も形にすることで、それぞれのプロダクトのあるべき姿を吟味する緻密な検証作業を一区切りして、いよいよ、最終課題の実寸大の模型制作に入ります。

 


度重なる調整で、加工機材にも慣れていく
検証を重ねることで、当初のエスキスからその造形自体は大きな変更を経たり、実寸の模型製作に入った後でも、その製作プランに変更を加えることも見られます。度重なる調整にも、「こういうものをつくりたい」という気持ちに真っ直ぐ向かうことで、「実寸大の模型」のイメージを細かなところまで明確にしていくことができているようです。何度も手を動かしてプロダクトのパーツごとに、その造形を様々に検証していったからこそ、機材の使い方にも慣れてきているようです。

 


どのようなプロダクトであるべきか?その美意識も磨いていく
授業中には、「見た目だけではなく、触れた時にどのように感じるか。それを考え抜いていくことがプロダクトデザインの肝だと僕は思っています。例えばタンブラーを作るとしたら、ただ飲み物が入るという機能だけではなく、手に持った時の手触りや口をつけた時の感触、飲みやすさといったところまで気を配る必要がある。最終発表まであと少しですが、最後まで粘って自分なりの最適な形を目指していこう」と岩元さんは何度も繰り返します。生徒のみなさんも、ただ手を動かすだけではなく、プロダクトデザインにおけるこだわりや美意識を色濃いものにしていっているようでした。

 


次回は、最後の制作時間
授業内では、次回が発表前最後の制作となります。とはいえ、納得がいくまで制作に打ち込めるように、授業外の時間でも「スタジオ発光体」を開放してきます。なかには、制作途中の模型を持ち帰って、自宅で制作を進める生徒も。独特な緊張感のある時間が続きます。

 

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