REPORT

「新しい演劇のつくり方(第2期)」 第8回 戯曲づくり(完成)


15人の言葉からなる1つの戯曲
「新しい演劇のつくり方」は昨年度に続いて開講となる演劇のクラス。今年度は演劇カンパニー「チェルフィッチュ」を主宰し、このクラスの総合ディレクターを務める岡田利規さんによる『三月の5日間』を原作とし、中高生である生徒の皆さんが新たな演劇作品を戯曲からつくっていきます。

生徒の皆さんは隔週7回の授業、約4ヶ月をかけて、『三月の5日間』を原作とした戯曲を新たに書いていきます。4月2日(日)、前半最終回となる第8回授業の今回は、笠木さんと有志の生徒の皆さんが15人の言葉を1つにまとめた戯曲のお披露目です。戯曲に演出をつけていく後半担当の講師、山田由梨さんも参加され、みんなで戯曲を味わっていきます。




輪読して味わう、手応えや悔しさ
2003年、渋谷を舞台に、アメリカ軍がイラク空爆を開始した3月21日(アメリカでは20日)を間に挟んだ5日間における、数組の若者たちの行動を語った戯曲である『三月の5日間』。そして15名の10代と笠木さんが『三月の5日間』を原作に書き上げたのは、2023年、同じく渋谷を舞台に、ある飛び降り事故が起きたあとの若者たち、そして「渋谷」自身を描く物語。「渋谷」をキーワードに各班の戯曲がまとめあげられました。

その戯曲を生徒の皆さんと輪読することで、味わっていきます。「早く演じてみたい」「話し合って、書けて、自信になった」「みんなの感じていることを感じれた」といった次のステップへの期待やこれまでの手応えを感じるものから、「自分が書いた戯曲に本当はもっと自分自身を投影できたはず」といった苦悩を吐露するものまで。戯曲作りに向けて、様々な思考や議論を重ねてきたからこそ、それぞれの感触もじっくり受け止めていきます。


バラバラだからこそ、まとまる
笠木さんからは、「書いているうちに色々な奇跡が起きたと思います。全く異なるみんなの作品を読み込んでいくと、自然とどんどん繋がっていった。これは私を含めて全員で書いた脚本です。きっといい作品になると思うし、たくさんの人に見てもらいたい。これから山田さんにバトンタッチします」と、これまでをふりかえりつつ、次のステップに向けての言葉が贈られました。そして、笠木さんから生徒一人一人にあてた手紙が手渡されます。作品をつくりあげていく中で、心の深いところからのコミュニケーションが重なっていく様子がとても印象的でした。



次回は、山田さんによる演出・演技の授業
授業が終わったあとには自然と次回授業に向けたミーティングが山田さんと生徒の皆さんのなかでスタート。「演出と演技、全員がやる?それとも役割を分けた方がいいかな?」「どの役を演じてみたい?キャスティングはどうしよう?」「きっと授業だけじゃ完成しないよね。自主練する?」「舞台美術、衣装、宣伝素材はどうしよう?」と、作品の完成や上演に向けたポイントをつまびらかにしながら、生徒の皆さんに問いかけつつ、今後の授業についてのイメージを少しずつ固めていきました。

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