REPORT

「ものがたりとものづくり」 第8回 模型制作②


手を動かしながら、プロダクトのあるべき姿の最適解を見出す
「ものがたりとものづくり」はプロダクトデザイナーの岩元航大さんが講師を務める全11回のクラス。カリモク家具の木材に触れながら、生徒の皆さんも1人のプロダクトデザイナーとして制作や発表をしていきます。

3月19日(日)の第8回も、引き続き岩元さんが主宰する「スタジオ発光体」での実作。最終課題である「実寸の模型制作」のために、それぞれが目指すアイディアのあるべき姿の検証を重ねていきました。





検証を重ねないとわからない
「樹液だけが活用されがちな漆のハニーディッパーやタンブラー」「震災のあった地域で伐採された栗の緊急用ホイッスル」「木言葉『独立』にちなんだナラの貯金箱」「街路樹として人を見守っていた欅に次はトッケイヤモリを見守って欲しいという想いから考えた飼育ケース」など、生徒のアイディアはまちまち。同じ素材や機材を使いながらも、それぞれのこだわりたいポイントの違いも出てきます。

例えば、はちみつを掬いやすいディパーの形はどうあるべきか。飲みやすいタンブラーの飲み口の角度はどのようなものか。音を鳴らすためにはどうすべきか。頭の中にあったイメージを、実際にその形を生み出しながら、あるべき形を見出していく作業が続いていきます。

その検証作業には、自分自身の感覚を研ぎ澄ませつつ、普段学校でも使っているコンパス、定規、メジャーなども使って計測して比べていったりと、どんどん緻密な作業になっていきます。


対話を重ねると具体的になっていく
前回に引き続き今回も、岩元さんと生徒一人ひとりとの話し合いの時間が持たれます。スケッチをしたり、実際の模型にしていったりという実作業の中で。そして、ういった岩元さんや生徒同志で、色々と話し合う中でも。「こうしたい」や「こうあるべき」というものが、少しずつより具体的になっていきます。発表や対話を重ねていくことによって、生徒の皆さんも自分のイメージや感覚を言葉にすることにどんどん慣れていってるように感じます。


「実寸の模型制作」へ
大きさ、長さ、角度、厚みなど。それぞれがのアイディアが、実際のプロダクトになった際のあるべき姿をイメージしながら検証を重ねていった今回。「ものづくり」の面白さと同時に、その緻密さも味わい尽くしている様子です。次回からは、それらの検証を踏まえて、最終課題である「実寸の模型制作」へと臨んでいきます。

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