REPORT

「ものがたりとものづくり」 第1回 ガイダンス


プロダクトデザイナーの仕事に迫る
「ものがたりとものづくり」はプロダクトデザイナーの岩元航大さんが講師を務める全11回のクラス。カリモク家具の木材に触れながら、生徒の皆さんも1人のプロダクトデザイナーとして制作や発表をしていきます。初回授業となる今回は、ガイダンスとして「プロダクトデザイナー」の仕事そのものを紐解いていきました。




創ろうとすると毎日の過ごし方が変わる
ヒアリングやリサーチなどのインプットから、実作というアウトプットまで。岩元さんが手がけたハイテーブル「KD for fiel」を実例に挙げたプロダクトデザインのプロセスを学びながら、これから生徒のみなさんが臨んでいくことの全貌をイメージしていきやすくします。

さらには、「身の回りの不思議を考察すること」と「答えのための様々な道のりを考えること」の大切さが岩元さんから伝えられます。例えば「雨の翌日に排水溝に円形に並んだ葉っぱ」など、自分の心に生まれる違和感や驚きを考察したり、「アラームを止めるためのボタンを隠す穴をデザインした目覚まし時計」など、1つの目的を叶えるための色々な視点に気づいたり。クリエーションのヒントは身の回りにたくさんあるということに気がつくことができたら、普段の過ごし方も少し変わっていきそうです。



答えのない問いに答えること
「答え」も、そして「問い」そのものも、自ら生み出していくことが求められるこの授業。そのようなクリエーションに向かっていくためにも、授業の後半では「答えのない問い」について生徒のみなさんで考えていきます。お題は「墜落寸前の飛行機の乗客全員を救う方法」。少人数のグループに分かれて、それぞれの意見を出し合いながら、アイディアをまとめていきました。

「そのアイディアが成立するためには、例えば、ここの部分はどうなっていると思う?」岩本さんからはさらに投げかけが繰り返されます。生徒のみなさんもそれに応えるように、言葉を紡いでいったり、頭の中にあるイメージを紙の上にスケッチしていきます。それは、プロダクトデザイナーの考え方の一端に触れる機会のようでもありました。


次回は「ものがたり」を持つ木と出会う
このクラスでこれから着目していくのは木。長い間街路樹として親しまれていた木、個性が強いゆえに用材へ使われる機会の少ない木など、一般的なプロダクトにはなりづらくとも、「ものがたり」を宿している木を使ってプロダクトデザインに取り組んでいきます。

次回は、そんな「ものがたり」を持つ様々な木を収集しているカリモク家具の工場への出張授業。岩元さんと共に職員の方々にご案内いただきます。なにをつくるべきか?どのようにつくるべきか?「木」との出会いを通して、それらを考え始めていきます。

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