REPORT

「新しい演劇のつくり方2022」第1回 ガイダンス


「新しい演劇」をつくるために
「新しい演劇のつくり方」は昨年度に続いて開講となる演劇のクラス。今年度は演劇カンパニー「チェルフィッチュ」を主宰し、このクラスの総合ディレクターを務める岡田利規さんによる『三月の5日間』を原作とし、中高生である生徒の皆さんが新たな物語の戯曲を書き、演出し、演じ、発表していきます。初回となる今回は、岡田さんによる講義。岡田さんご自身、そして生徒のみなさんそれぞれの演劇観を話し合いながら、「新しい演劇」をつくるための心構えを確認していきました。




自己紹介から始まる対話
年齢も演劇経験もバラバラな15名の中高生が集まったこのクラス。まずはそれぞれの自己紹介から授業が始まります。「そのなかでも、あなたが一番楽しいと思えることはなんですか?」など、岡田さんが問いを投げかけることで、個々人が大切にしていることや演劇に対する言葉が重ねられていきます。一人ひとりとの対話やインタビューのようでもあり雑談めいて、緊張感はありつつも暖かな雰囲気が印象的でした。

生徒のみなさんからは、「演劇らしい演劇への違和感がある」「演技の上手い下手の定義の難しさ」「観客がいると緊張するけど、観客がいないと物足りない」といった話もあがり、岡田さんとの掛け合いも熱を帯びます。これからの演劇制作に向けて考えるべきテーマへの補助線にもなるフレーズが多く飛び交いました。



「新しい演劇」をつくるためのその定義
岡田さんは「自分なりの演劇の基準をつくることができたら、それは既に『新しい演劇』ができたも同然」と言います。あくまでも「参考にしてください」という前置きの上で、岡田さんご自身の演劇の定義が紹介されました。それは、「空間の中にフィクションを生み出し、観客の想像力に働きかける」というもの。そのような定義を踏まえていくと、今回の授業で紹介いただいた岡田さんの映像演劇「A Man on the door」も演劇のあり方を更新するものとして受け止めることができます。



次回は、戯曲づくりの第一歩
今回は、岡田さんに加えて、このクラスの脚本パートの講師を務める俳優・劇作家・スヌーヌー主宰の笠木泉さん、演技・演出パートの講師を務める作家・演出家・俳優・贅沢貧乏主宰の山田由梨さんにもお越しいただき、講師と生徒みなさんでの顔合わせが叶いました。次回の授業は戯曲づくりの第一歩。原作「三月の5日間」の戯曲を生徒のみなさんが読んできた上で、それぞれの感想や考察や心象を共有していきながら、新しい物語を紡ぎ始めていきます。

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