REPORT

「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」第1回


「家ってなんだろう?」から考える、小さないきもののような建築
「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」は、世界的建築家・伊東豊雄さんが主催する建築塾「伊東建築塾」による建築のクラス。講師には、o+hの百田有希さんと大西麻貴さん、PERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さん、そして特別講師・伊東豊雄さんとともに、11回の授業を通じて小さな生きもののような「モバイルハウス」を作り上げます。2021年10月24日(日)に開講された初回授業では、百田有希さん、廣岡周平さんがご登壇。「わたしは大学院生の時、伊東豊雄さんのワークショップをきっかけに建築家になることを決意したんです。その時自分が衝撃を受けたように、今回の機会が、みんなにとって将来の仕事や生き方のヒントになれば嬉しいです」はじめには、百田さんからそんなお言葉をいただきました。みんなで自己紹介をしたり、講師のお二人のこれまでの作品をご紹介いただきながら、ゆるやかな雰囲気の中、授業がスタートしました。


自分にとっての○○は、誰かにとっての家かもしれない
モバイルハウスを考える前に、そもそも「家」ってなんだろう?「私たちはキャベツを食べ物だと捉えているけど、イモムシにとっては、食べ物でもあり、食べる場所や住む場所でもあるよね」、「人間が小さくなったとしたら、石や木の隙間、身の回りのいろんなものが家に見えてくるかもしれないね」そんな講師の方々の言葉をきっかけに、人間以外の生物や昔、未来の人間の暮らしにも思いを馳せながら、自分たちが今、当たり前に暮らしている家だけではない、様々な家のあり方が浮かび上がってきます。今回はそんな、それぞれが考える家のあり方を葉っぱや石、木、パプリカ、ポテトチップスなど、日常の中にある様々な素材を使って、実際に形にすることに挑戦しました。

 


全く異なったもの同士の関係性を考えることで、新しい建築の形が見えてくる
様々な素材を切ったり組み合わせたりしながら、講師の方々と会話を重ねながら、小さな家を作り上げていきます。家の中に人型の模型を置いて写真を撮ってみると、まるで実際にそこに人が住んでいるよう。完成したら、制作者のこだわりの構図で撮影し、それぞれの創意工夫を発表しました。「葉っぱやアルミホイルにくるまれて日も当たる温かい空間、石の冷たさ・硬さを感じる空間、ふわふわな空間。部屋によって温かさや手触りを変えて、体全体で素材を感じることのできる家」、「葉っぱの高さを調節しながら、太陽の光の入る明るい家にしました」そんな生徒の皆さんの熱量に答えるように、講師の方々からは、一人一人に対して丁寧なアドバイスもいただきました。

 


自由な発想と具体的な構想、どちらも大切にしながら作り上げていく
「他の人の発表を聞いて、自分では思いつかなかった発想がたくさんあったと思う。それをしっかり感じて、自分なりにその良さを考えてみよう。そうすることで自分の価値観が広がって、新しい自分と出会えるはず」「僕たちには思いつかない発想。勉強になりました。実際にモバイルハウスを考えていくときも、常識にとらわれず、今日みなさんが考えたような自由な感覚を忘れないでほしい」最後には、講師の方々からそんなコメントをいただき、本日の授業は終了しました。自分が暮らしの中でどんなことを大切にしていて、どの部分に居心地の良さを感じているのか。授業を通して、これからモバイルハウスを作り上げていくヒントのようなものが見えてきたような今回。次回はいよいよ、アイデアスケッチを通して、モバイルハウスの構想を実際に考えていきます。

 

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