REPORT

「東京芸術中学(第3期)」第20回 武田鉄平さん


編集者・菅付雅信さんと13人の世界的クリエイターによる『東京芸術中学』。10月28日は、画家の武田鉄平さんによる第一回目の授業。

授業では、アートに没頭した10代の頃からグラフィックデザイナーとして働いていたこと、そして現在のようにアーティストとして活躍するまで、ご自身のキャリアを振り返ってくださいました。様々なモチーフがあらゆる方法で描かれるこの時代に、武田さんは「絵」そのものをモチーフとして捉えます。

武田さんといえば、抽象的なポートレート作品がよく知られていますが、「同じイメージの下絵を20〜50枚ほど描くことから始め、そのなかでひとつだけ『絵』として自身が認めたものを作品の『主題』に選び、描かれた絵を主題として再び絵にしていく」と解説。

「絵を描く力をあげるには絵を見る力をあげる」とも語り、数多くの作品に触れることの大切さを強調しました。「自分に満足しなければ、技術も上がっていく。大変なことだし、自分自身も何度も絵をやめようと思ったけど、続けてきたからこそ今があると思っています」と、ご自身の体験より生徒の皆さんにメッセージを贈りました。

授業の最後には、「2023年を代表するポートレートを2023年らしく描くこと」という課題が出ました。「何も悩むことなく、まず描いて欲しい。手を動かすこと、ものをつくることの楽しさを感じてほしい」と武田さん。次回の発表でどんな作品に出会えるのか、非常に楽しみです。
(授業当日、生徒の皆さんはハロウィーンの仮装をして参加しました)




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