「Beyond the Music(第3期)」第8回 制作② 楽曲制作演習(セッションビュー)
自由に楽曲制作を進めていくための基礎演習
「Beyond the Music」は江﨑文武さんによる音楽のクラス。多角的な視点で音楽表現のあり方や可能性を見つめていきながら、全12回の授業を通して生徒一人ひとりが音楽作品を作り上げていきます。
Abletonの音楽制作ツール「Live」に触れながら、これからの楽曲制作に向けた手応えを掴んでいった前回。それぞれが自由に楽曲制作を進めていくために、12月3日の第8回でも引き続き、LiveやPushを扱いながら基礎演習に取り組んでいきました。
手を動かしながら学ぶ
「曲作りって途方もない作業。まるで海を泳いでいくようなもの。だからこそ、立ち返れるものとして、基礎を学んでおくことはとても大切だと思います」という森谷さんのコメントから授業がスタート。
森谷さんご自身によるオリジナルの資料をもとに、レクチャーパフォーマンスというスタイルで、森谷さんの実演を段階ごとに体感しつつ、実際に手を動かしながらトラックメイキングを進めていきます。大切にされているのが、授業以外の場所でも生徒のみなさんが学習や制作を進められる状況をつくるというもの。生徒のみなさんに配布される資料には、楽曲制作における基礎知識、ドラムやベースやコードといった要素に分かれたトラックメイクの方法が書かれ、サンプル音源も含まれるため、それぞれに制作の手助けにもなっていきます。
今ある環境の中で、最大限を尽くすということ
「作りたいものを無制限に自由に思い描いていくことはとても素晴らしいことです。同時に、今目の前にある道具や環境の中で精一杯自分ができることを考えていくこともクリエイティブなことだと僕は思います。例えば、ギターの弦も6本しかないという制約があったからこそ、こんなにいろんな表現が生まれている。その両方の気持ちを大切にしながら、引き続き制作を進めていきましょう」と、森谷さん。
今後の創作に向けたエールの言葉が贈られ、授業が締めくくられました。
次回は、楽器や身の回りの音を楽曲に取り入れる方法を学ぶ
次回が最後の基礎演習の時間。その後はいよいよ、生徒の皆さんそれぞれの個人制作が始まっていきます。それに備え、次回は、LiveやPushとともにオーディオインターフェース「Scarlett Solo Studio」も扱いながら、楽曲に歌を入れたり、楽器や身の回りの音を曲の素材として使うための方法を学んでいきます。
(写真・執筆:佐藤海)