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「この町を大事に思えるキオスク」活動記録冊子が完成しました

伊東建築塾とともに開講している建築の第3期クラス「この町を大事に思えるキオスク」の活動をまとめた冊子を制作しました。授業の様子のご紹介とともに、メイン講師の廣岡周平さん(PERSIMMON HILLS architects)、佐藤敬さん(KASA)と共に半年間の授業を振り返る対談を収録しています。

冊子は現在、GAKUスペースや伊東建築塾アトリエにて無料配布中です。そして、ぜひ現物を手にとっていただきたい気持ちもありつつ、数に限りがあるため、ウェブにてPDF版も無料公開しています。ぜひご覧ください。

「この町を大事に思えるキオスク」活動記録冊子 PDF版はこちら

 

〜序文転載〜

建築を学ぶということは
どういうことか?

この町を大事に思えるキオスク。それは、世界的建築家・伊東豊雄さんが塾長を務める「伊東建築塾」と10代のためのクリエーションの学び舎「GAKU」が連携して展開したクラスの名称でありテーマです。講師は、PERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんとKASAの佐藤敬さん。舞台は、渋谷川のほとりのエリア。15名の生徒が集まり2022年の秋から翌年の初春までの期間に11回の授業が開催されました。

人の営みや往来、町並み。そういった実際に現れているものを注意深く観察をしていきながら、自分自身の感覚に湧き上がってくるものを大切にしつつ新しいアイデアを生んでいくこと。それは、あっと驚くような想像性と建築としての実現可能性といった一見相反するようなことを同時に叶えるようなもの。とても難しい挑戦をしているように思いますが、それこそが建築という営みの面白さでもあるように感じますし、そこに宿る学びの要素は膨大であるように感じます。まさに、伊東豊雄さんは、建築を学ぶことの意味について次のように述べられていました。

小学生の時から建築に親しみ、建築について考えて欲しいと久しく考えてきました。何故なら建築について考えることは家族について考えることであり、社会について考えることであり、環境について考えることだからです。即ち学校では教えてくれないけれども、社会のなかで、これからどう暮らしていくかについて考えなくてはいけない基本的なことなのです。

この町を大事に思えるキオスク。「この町を大事に思える」とはどのようなことなのか。そのキオスクとは、町の中で社会の中でどのような存在であるべきなのか。本冊子は、この取り組みを改めて振り返ることでその意味や意義を捉えて深めていき、それをできるだけ多くの方々にご紹介していくことを趣旨としています。日本の建築教育・クリエーション教育の醸成の一助になることができれば、この上ない喜びです。

 

「REPORT」ページでは、「この町を大事に思えるキオスク」の生徒のアイデアを10代の皆さんとともに実現し、実際に商うところまでを行った「『Flower shop』づくりワークショップ」の活動レポートも公開しています。こちらもぜひあわせてご覧ください。

「『Flower shop』づくりワークショップ」レポートはこちら
「この町を大事に思えるキオスク」クラスページはこちら