「我美と作美(第3期)」第9回 本制作と撮影
「新しい美」を写真として記録する
「我美と作美」は、メイクアップを通して新たな「美しさ」を表現するクラス。昨年度に引き続き開講する今回も、様々なジャンルのクリエイターが生み出す「美しさ」に触れながら学びつつ、10代の生徒の皆さんが、メイクアップを通して、これからの時代の美意識を自ら生み出していきます。
1月21日(日)の第9回は、最終課題「新しい美しさ」をテーマにした作品の撮影。様々な視点を通じて自分だけの美意識を捉えて形にしてきたこれまでの授業。今回はその成果を写真作品として残すべく、SABFAに併設されたスタジオでプロのフォトグラファーによる撮影を行います。
最後の最後まで手を動かし続ける
生徒のみなさんは、授業開始前から続々とSABFAに到着し準備をはじめていきます。授業開始3時間前からメイクを始める方、大きなスーツケースいっぱいに衣装を詰め込んで来る方、またそれぞれの作品の世界観にを表現するためにモデルを学校の友人や家族にお願いしている方も多く、本番直前のSABFAの教室はいつも以上の熱気が感じられます。
自分の撮影順番が来る直前まで、メイクをしたり、小道具の最終調整を行ったり、最後まで工夫を続ける皆さん。たくさんの折鶴をウィッグに仕立てたり、光そのものをメイクとして捉えて顔に投影するための小道具をつくったり、現場では、それぞれの美意識を形にするための新しい提案が垣間見れます。
つくり手同士の対話から拡がるクリエーション
そして迎える撮影本番。フォトグラファーの岩渕一輝さんには事前にライティングや画角などの構想を伝えつつも、撮影現場でさらに構想が膨らんでいった様子の生徒の皆さん。「こんな雰囲気にはできますか?」と、自分の頭の中のイメージを伝えつつ、岩渕さんもそれに応えるように、次々と照明を組み替えて撮影が進んでいきます。さらには、計良さんや下田さんからも「たとえば、こっちだとどうだろう?」と様々な提案も飛び交い、最後まで生徒の皆さん1人ひとりの世界観を演出するための工夫が続いていきます。
全員が撮影を終え、生徒の皆さんはまさにやりきった表情。岩渕さんから撮影データを見せてもらうと、その仕上がりに思わず目が釘つげに。これまで構想してきた「新しい美しさ」の世界観が、まさに目の前に現れることに、確かな手応えを感じているようでした。
次回はゲスト講師に向けたプレゼンテーション
次回の授業は今回撮影した写真作品を基にしたプレゼンテーション。GAKUディレクターでもありファッションデザイナーの山縣さんをはじめ、ゲスト講師の皆さんの前で発表していきます。言葉にしづらい感性を大切にしてきた一方で、伝えていくために言葉を尽くすことも大切にしてきたこれまでの授業。どのようなプレゼンテーションが広がるか、楽しみです。