REPORT

「『私をつくる教室』をつくる」第6回 制作②


自分のアイデアとじっくり向き合う
「『私をつくる教室』をつくる」は、世界的建築家・伊東豊雄さんが主催する建築塾「伊東建築塾」による建築のクラス。講師は、昨年度に引き続きPERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんとKASAの佐藤敬さん。今年度は全10回の授業を通じて、「教室」のアイデアを深めながら、実現していくことを目指していきます。

中間発表でのフィードバックを踏まえつつ、模型のブラッシュアップに着手していった前回の授業。1月21日(日)の第6回でも引き続き、生徒の皆さんそれぞれが個人製作に取り組んでいきました。

 


手を動かしながらコンセプトを深め、また手を動かす
「学び」や「教室」そのもののあり方やそれらに対する自分自身の想いを見つめながら構想してきた、生徒の皆さんそれぞれの「私をつくる教室」。現状の案は、自分が思い描いていた景色や学びが起こりうるしつらえになっているだろうか。そもそも、「教室」において自分が一番大切にしたいこととはなんだっただろうか。これまで作り上げた模型やスケッチをもとに自分自身のコンセプトや想いを改めて捉えていきながら、それぞれ手を動かしていきます。

講師のお二人はその様子を見守りながら、「同じ素材ばかり使うと建築のスケールが限定されてしまうから、素材を変えて検証してみるといいかも」「今は平面で考えているけど、一度立体的に形にしてみることで、アイデアが広がっていくかも」と、生徒の皆さん一人ひとりのアイデアと向き合い、アドバイスを贈っていきます。模型をブラッシュアップする過程において、単に問題点を改善するということに留まらず、そこから新たな発想や視点を生み出していくことを積極的に後押ししている様子がとても印象的でした。

 


思い描いているものを形にすることの難しさ
「ある程度案が固まってきたら、模型のスケールを小さくして教室が建つ周辺の環境も含めて作ってみたり、逆に大きく作って自分の身体と照らし合わせたり、色んな視点で自分の案を見てみよう」と、佐藤さん。

「思い描いていることと実際の形が合っているか、ということをどんどん検証していくフェーズ。そのためにどんどん手を動かしていくことももちろん大事だし、他の人に話して意見をもらうのもおすすめです。一度言葉にしてみることで、改めて気づくこともあるはず」と、廣岡さん。

授業の終わりには、講師のお二人から、引き続き自分のアイデアと向き合っていく生徒の皆さんへコメントが贈られ、授業が締めくくられました。

 


次回は、新たな発想や視点を生み出していくための「特別エスキス」
次回の授業では「特別エスキス」として、生徒間でアイデアをプレゼンテーションし合ったり、意見交換をしたりする時間も設けていきながら、引き続き製作を進めていきます。

 

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