REPORT

「我美と作美(第2期)」 第5回 メイクアップの基礎


メイクアップの現場で学び、実践する
「我美と作美」は、メイクアップを通して新たな「美しさ」を表現するクラス。昨年度に引き続き開講する今回も、様々なジャンルのクリエイターが生み出す「美しさ」に触れながら学びつつ、10代の生徒の皆さんが、メイクアップを通して、これからの時代の美意識を自ら生み出していきます。

第5回はメイン講師の計良さんが校長を務めるヘアメイクスクール「SABFA」を会場とした出張授業。クリエーションの現場の空気感と計良さんの技術を間近に感じながら、メイクアップの基本技術を学び、自分自身の顔をキャンバスにして実践していきます。





計良さんのデモンストレーションを間近で体感する
メイクアップの経験もバラバラな生徒の皆さんに向け、前半は計良さんによるデモンストレーション。ベースメイクの技術から様々なメイクアップ表現のパターンまで。生徒のみなさんにとって、その変化がわかりやすくなるようにモデルの方の顔半分にメイクアップを施していきます。

ナチュラルなもの、パーティーで見られるような色鮮やかなもの、ファッションショーで見られるようなアーティスティックなものなど。現在の流行やメイクアップの一般的な方法も具体的にご説明いただき、生徒一人ひとりのこれからの実践に備えていきます。デモンストレーションの間には計良さんご自身がメイクアップに興味を持ったきっかけの話も。「10代のころにバンドを組んでいて、バンドメンバーにメイクをしてあげていた。それが僕とメイクアップとの出会いなんです」。メイクアップと音楽やファッションといったクリエーションの連なりを感じたり、何気ない会話のなかで講師の方々のルーツを感じることは、生徒のみなさんにとっても刺激的なようでした。



いよいよメイクアップに挑戦
後半は生徒の皆さんがメイクを実践。SABFAさんのご協力のもと、色も質感も多種多様な化粧品やメイク道具が、生徒一人ひとりに貸し出されます。初めてメイクをする方はまず顔に自分の好きな色を載せてみたり、日頃からメイクをされている方は普段ではできないようなメイクをしてみたり、思い思いに、そして皆さん迷うことなくスムーズに手を動かしていきます。

「自分の肌に合うファンデーションってどうやって見つければいいですか?」「まつげを綺麗にしたいけど、マスカラ以外にも方法はありますか?」「肌の赤みってどうしたらいいですか?」などの素直な質問もありつつ、「ガイダンスで見せてくださったデザイン性のあるメイク、どうやって思いついているんですか?下書きをしたりするんですか?」など、制作を見据えた質問が計良さんに投げかけられていきました。

初めてのメイクアップへの戸惑い、改めて自分自身を見つめ直して生まれる自己像、この環境だからこそ挑戦してみたくなる新しい表現など。生徒の皆さんそれぞれが実際に手を動かしていくなかで様々な試行錯誤がみられました。「自分の外見を変えることで内面にも変化が生まれる。今日はまずそのドキドキを感じてもらいたかったんです。次にお会いするときは応用的なメイクに挑戦し、それぞれの『新しい美』というテーマをメイクでどう実現するか、一緒に考えていきましょう」メイクアップが私たちにもたらすその効果を体感した今回。この感覚を反芻しながら、制作に向けたイメージをより広げていきます。


次回はテーマやコンセプトを深堀り
次回授業の講師は、絵描きでアーティストの下田昌克さん。今回メイクアップの基礎技術を学んだからこそ広がっていく制作イメージ。だからこそ、下田さんと一緒に生徒のみなさんがそれぞれ創作したいもののテーマやコンセプトを深堀りしていきます。下田さんからの課題は、「制作のイメージをラフスケッチに描いてくる」ということ。スケッチをもとにアドバイスも頂きつつ、作品づくりの構想を進めていきます。

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