REPORT

「『私をつくる教室』をつくる」第1回 レクチャー


手と頭で考える
「『私をつくる教室』をつくる」は、世界的建築家・伊東豊雄さんが主催する建築塾「伊東建築塾」による建築のクラス(今回で4年目となるこのクラス。昨年度の様子はこちらをご覧ください)。講師は、昨年度に引き続きPERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんとKASAの佐藤敬さん。今年度は11回の授業を通じて、「教室」のアイデアを深めながら、実現していくことを目指していきます。

10月29日(日)に開講された第1回では、手も頭も使いながら、そもそもの「教室」や「学び」を紐解き、学びの場のイメージを豊かに掴んでいきました。




「教室」や「学び」を自由に捉える
「教室」といえば誰もが思い浮かべる空間がありますが、必ずしも、学びのための空間がそうでなければいけないわけではないかもしれません。それに、自分自身の学びたいという想いから生まれる空間は、また違ったものになるかもしれません。このクラスでは、「教室」や「学び」について構想し、実際に模型として形にしていきます。より良い形にしていくためには、より良い構想がなければいけません。

まず授業の前半では、講師の廣岡さんのお話を通して、「学び」を自由に捉えられるような準備運動をしていきます。廣岡さん自身にとって「学び」には「誰か」の存在が欠かせないそう。先生や友人といった人から学びを得ることもあれば、時には本や自然という物や現象からの学びを得ることも。例えば、あるプロジェクトで地方に行った際におばあさんが野草を摘んで食べさせてくれた経験は廣岡さんにとってかけがえのない学びの体験だったそうです。

また、世界を見渡してみると日本のものとは異なる教室空間がたくさんあります。その事例もみていくことで、教室のまた別のあり方が考えやすくなっていきます。例えば、グループごとにプロジェクトを企画し発表していくアメリカの学校、机やソファや床で思い思いにくつろぎながら授業を受けられるスウェーデンの学校、古い学校施設の区切られたスペースを有効活用したオランダの学校など。日本で暮らしているなかでの「あたりまえ」が、少しずつ揺さぶられていきます。






自分を投影することができる、学びの空間
後半では、生徒それぞれの理想の「教室」を形に表してみます。材料は、葉っぱや石、パプリカ、キャベツ、ポテトチップスなど、身の回りにある様々な素材。まずは自分自身の学びたいという想いや興味を書き出して、そこから素材を手で触れた時の感覚や組み合わせを意識しながら、一枚のダンボールの上に自分だけの理想の学び場を自由につくっていきます。

映画、音楽、写真、読書、ディベート、サーフィンなど。それぞれの興味関心に基づいた作品を通して、生徒の皆さんの人となりが垣間見れる発表の時間。廣岡さんからは「光が指したら気持ち良さそう。ここにはきっと人も集まってくるね」など、それぞれの作品に対して、「教室」として他者との交流が生まれる新たな可能性も紹介されていきます。


次回は、自分の興味関心を育みたくなる場所を考える
自分自身の学びたいという想いや興味関心をもとに、まず手を動かしていった今回。「場所によって、気分がうまれる。その気分によって、学びがはじまることがある。次回からはどういう場所で学びたいのか。そのイメージを広げていきましょう」と廣岡さん。次回からは、「自分が学びたいことを学ぶ場所」を考えながら、それぞれのアイデアをスケッチや模型で表していきます。

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