REPORT

「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」第3回


手を動かしながら形を作っていく「エスキス」
世界的建築家・伊東豊雄さんが主催する「伊東建築塾」による「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」。講師を務めるのは、o+hの百田有希さんと大西麻貴さん、PERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんです。11月21日(日)に開講された第3回の授業テーマは「エスキス」。手を動かしながら少しずつアイデアを膨らませる作業を通して、モバイルハウスの小さな模型を作り上げていきます。

 


手を動かしながら考えて、考えなら手を動かして
身の回りの素材の形から考えること。もしもという言葉を通してイメージから考えていくこと。2つの視点から「家」の存在を自由に捉えることを学んでいったこれまでの授業。今回は、その両方を意識しながらテーマである「うごく家」の具体的な構想を作り上げていきます。スケッチを描いてみる人や思いつく形を立体を作ってみる人、素材に触れながら考えてみる人。生徒それぞれのやり方で、作業に没頭していきます。
「最初の一歩が難しいよね。例えば『こんな暮らしがしたい』とか『生活の中のこんなものが好き』とか、まずは1つの切り口から考えてみよう。そうしたら、そこからアイデアが広がっていくよ」、「『動く家』をうまく想像できなかったら、まずは『動かない普通の家』の良いところを考えてみてもいいかもしれない。動く家が完成したとき、これまで見えなかった家自体の豊かさも見えてくるかもしれないね」、講師の方々からそんなアドバイスもいただきながら、少しずつ形にしていきます。実際に手を動かすことで頭の中でアイデアがまとまってきたり、新たなひらめきも浮かんできたり。モバイルハウスの構想を考えながら、インスピレーションを得るための自分なりの方法も、自然と見えてくるようでした。

 


形と言葉を照らし合わせながら
「手を動かしながら、簡単にでもいいからたくさんの案を考えてみましょう。私たちも、実際に建築物を作るときはいろんな案を考えています。最初の案を深めていくこともあるし、全く違うものが出来上がることもあります。色々な可能性を試しながら、模索してみましょう」、「形を作っていくだけではなく、自分のイメージを言葉にするのも本当に大切なこと。模型を作りながら、家のタイトルも一緒に考えてみましょう。タイトルを考えたら、その通りの形になっているかも確認してみる。その作業を繰り返していくことで、アイデアが深まっていくはずです」、最後には講師の方々からそんなコメントをいただき、授業が締めくくられました。

 


自分のアイデアを、自分流の方法で
モバイルハウスの実際の形を作り上げていきながら、家を作る上で個々が大切にしたいことも改めて見えてきた今回。12月12日(日)の中間発表に向け、次回以降もエスキスの作業を進めていきます。スケッチに書き起こしたり、家の要素を言葉で書き出したり、まず思いつく形を作ってみたり。自分流の方法でどんどん手を動かしていく生徒の皆さんを見ながら、これからどんなモバイルハウスが生まれていくのか、完成がさらに楽しみになりました。