REPORT

「自分の興味をカタチにする」第1回

「自分の興味をカタチにする」は、世界的建築家・伊東豊雄さんが主催する建築塾「伊東建築塾」による家具デザインのクラス。身の回りの世界をよく観察して、自分の興味のあることや好きなことを発見しながらカタチを作っていき、「実物の家具」へと仕上げていきます。講師は、伊東豊雄さんの建築の家具デザインも手がけている家具デザイナーの藤森泰司さんです。2020年9月6日は、「自分の興味をカタチにする」の初回授業が開催されました。

まずは、建築を学ぶ学生や社会人の方々もメンターに迎えご挨拶。今日は藤森さんのガイダンスレクチャーと実地研修です。デザインを広く深くとらえるためのお話から始まり、まるでデザインの博物館のような「インターオフィスショールーム」と「knollショールーム」に会場を写します。なんと、インターオフィス社長の寺田尚樹さんに直接ご案内して頂き、20世紀デザインに大きな影響を与えた世界中の家具に座ったり観察したり、文字通り触れていきます。一つの一つの家具を手に取りながら、時代背景やその意図なども紐解いてくださる貴重な時間。(5mm幅のドットが入ったデザイナー御用達のノートや家具カタログなどのお土産も!!!)

次回までの宿題も、とてもユニーク。物事を楽しく深く考えていくためのヒントが散りばめられているこの授業。最終的には、「実物の家具」が出来上がりますが、その過程で、プロの考え方の奥深いところまで感じる機会になりそうです。これからできあがるカタチにも興味津々ですが、カタチになるまでにも興味が尽きません!

ものをデザインするってどういうことなんだろう?

それは、僕もずっと考えていること。世の中がちょっとでも良い方に変わる。気持ちが良い方に向く。きっとそうなったらデザインが成功したって言えるのかも。尊敬するアッキレ・カスティリオーニの仕事を通して考えてみよう。

彼は、イタリアのデザイナー。イタリアではデザイナーはアーキテストと呼ばれて、彼も照明から家具までいろんな仕事をしている。例えば、公園のためのこのベンチ。足が細くて長い不思議な造形。でも必ずそこには意図がある。これは、大きな日陰をつくらないから、このベンチの下にも植物がいきいきと生える。きっと、これが集まったらどんな風景が生まれるだろうとも考えたんじゃないでしょうか。きっと散歩しながら思いついたんじゃないかな。みんなもぜひ日常を観察してみよう。

本を読んで勉強するのも必要だけども、身の回りをそれこその本のように読みこなしてよく観察すること。そこにこそヒントがたくさん。「ついつい」「何気なく」やっちゃうこと。それを見つけてこよう。それが今回の宿題です。みんなが気にも留めないような、あなたの視点をぜひみつけてください。(事務局の意訳です)

 

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