REPORT

「花あそ部2022」第3回 Emotional


花と感情と向き合う
「花あそ部」は花いけジャパンプロジェクトによるいけばなのクラス。花をいけることを自由に楽しみながら、「​​人はなぜ、花をいけるのか?」という問いに向き合い、花にまつわるクリエーションを体験していきます。

8月30日(火)には、第3回授業「Emotional(感情)」を開催しました。講師は、Flower Designerの​​曽我部翔さん。生徒それぞれが自分自身と向き合いながら、花を通して自分自身の感情や気持ちに向き合っていきました。

 


一本一本表情の異なる花に、自分自身を重ねていく
今回の授業では、水を含んだスポンジ(オアシス)へ花を挿していく「アレンジメント」に挑戦。GAKUの教室には、およそ40種類の色とりどりの季節の花が並びます。「花には本当に様々な色や形があります。同じ種類の花でも、よく観察してみると一本一本違うことがわかるはず。そして、花同士の組み合わせや見せ方によっても表情を変えていきます。今回はそんな花たちに、皆さん自身の中にある感情や気持ちを託しながら表現してみましょう!」と、曽我部さん。そんな言葉に反応するように、花の表情と自分の気持ちとを重ねながら、じっくり時間をかけて花を選んでいく生徒の皆さん。花の位置や向きを自由に固定することのできる「アレンジメント」の特徴を掴んでいきながら、それぞれが自分自身を表すことのできる形を探っていきます。

 


複雑な感情や矛盾する想いが一つの作品として立ち現れる
完成したら、みんなで花と気持ちを紐解き合います。「今年から大学生。これからが楽しみで明るい気持ちだけど、新たな環境への緊張もある。そんな自分を表すために、ピンクのバラやひまわりなどの明るめな花の間に小さい青い花を散りばめ、不安な気持ちも表現しました」「自分をもっと積極的に表現したいけど、なかなか前に出られないことが悩み。自分を鼓舞するように、花を前のめりにいけてみました」と、生徒の皆さん。自分自身の中にある複雑な感情や矛盾するような想いが器の中の花一本一本に重ねられ、一つの作品として立ち現れている様子が印象的でした。

 


自分を表現できる方法を見つけていくこと
「自分の気持ちや想いを素直に表現することは、とても楽しいし、大切なこと。今回の授業をきっかけに、お花に限らず、自分を表現できる方法を見つけていってもらえたらいいなと思います。型にはまらず、枠を壊して、素敵な大人になってください!」と、曽我部さんからは、いけばなを含め様々な表現に関心を持つ今回の生徒の皆さんの、今後の創作の後押しにもなるようなコメントもいただき、授業が終了。3回にわたって実施された今年度の「花あそ部」が締めくくられました。生徒の皆さん、先生方、お疲れ様でした!