REPORT

「グラフィックデザインのパトス」第11回 これまでの創作を振り返る


これまでの作品を前に、半年間の授業を振り返る
様々なグラフィックデザイナーとともに、手を動かしながら視覚表現を学んでいく「グラフィックデザインのパトス」。2023年1月からおよそ半年間、4名の講師の方々からの課題に向き合いながらデザイン創作に打ち込んでいきました。

6月3日(土)の第11回は、いよいよ授業最終回。これまでの作品を持ち寄って半年間の授業を振り返りながら、その営みを言葉にしていくことで学びを深めていきました。

 


創作を通して自分に向き合うこと、人に向き合うこと
インプットとアウトプットを繰り返しながら、まさにパトス(情熱)を注いで手を動かし続けた半年間。

「自分は雰囲気で終わらせるところが多かった。伝えるということは難しいけど、それは雰囲気で終わらせないということでもあった」「今までは課題に向き合っていたけど、人に向き合うことを学んだ」「正解があって向かっていくみたいなのじゃなくて、自分の中にあるものから作るということの必要性を感じた」と、生徒の皆さん。本当に自分の好きという感覚を突き詰めていくことと、それを他の人に伝えたり分かち合っていくということ。どちらかではなく、その両方を同時に追い求めていくことの大切さと悦びが身に染みたようでした。

 


手を動かし続ける、ということの意味
「どれだけ頭で考えても楽しく作れない時もある。そういう時、とにかく手を動かし続けるという体験はそれを脱するきっかけになったりします。課題に取り組み続けたこの半年間は大変だったと思いますが、手を動かし続けたからこそ見えてきたものもあるんじゃないかと思います。みんなに大切にしてほしいことは、どんな時でもどんなことでも楽しんでやること。楽しいポイントを見つけて、自分の土俵に持っていくこと。この半年間の創作が、その練習になっていたとしたらとても嬉しいです」と、前原さん。生徒の皆さんの今後の創作へ向けたエールの言葉で授業が締めくくられました。

 


街を舞台にしたクリエーションをその街で発表する
今回の授業を通して作り上げられたグラフィックは全部でおよそ200点。授業は今回が最終回となりましたが、8月21日(月)からは授業の舞台となった日本橋で、それらの作品の合同展示会を予定しています。展示会場は、およそ100年前に作られた日本橋の地下歩道。街なかの空間をギャラリーに見立てて、半年間の成果を一挙に展示します。期間中には、作り手である生徒自身による展示ガイドツアーも開催予定。ぜひお越しください。

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