REPORT

「東京芸術中学」第67回 片山真理さん


写真を起点に、「光と時間」というものを自分なりに解釈する
編集者・菅付雅信さんと15人の世界的クリエイターによる『東京芸術中学』。2月26日のゲスト講師はアーティストの片山真理さんです。

前回の授業では「光と時間を真空パック」をするものとしてフィルムカメラに着目。フィルムカメラの構造を学びながら、「ほかにも『光と時間』に関する表現ってあるんじゃないかなとも思うんです。みんなはどう思いますか?」という問いかけのもとでディスカッションしていきました。続く今回は​​​​、そのディスカッションを経て感じたり考えてきたことをを様々な形式で発表。フィルムカメラや写真という存在を起点に、対話を通していきながら考察を深めていきました。






言葉で上手く説明できないからこそ、創る、話す、対話する
「作品を100%説明できなくてもよいんです。それができないからこそ、私たちは作品を通して表現している。だから今回の発表では、制作しながらなんとなく感じたり、今この場で改めて感じることをお話してくれても大丈夫です」片山さんからの授業冒頭のメッセージを通して、クリエイターが制作に向かう態度が伺い知れると同時に、自分の言葉で発表できるような温かい雰囲気にもなっていました。

生徒の皆さんからは、公園にあった植物のスケッチや、日常を切り取ったスナップ写真、下校中の廊下を撮ったアニメーション、片山さんの肖像画などの作品が発表されます。中には​​絵画における天使の輪の変遷をリサーチし、それをまとめた生徒の方も。「なんでこれに着目したのかな?」「実際につくってみてどうだった?」「どこに光と時間を感じた?」と、発表をきっかけに片山さんから多くの質問が投げかけられながら、対話が深まっていきました。生徒自身もその受け答えのなかで、自分のなかにあった想いや発見に光を当てているようでした。


写真の意味を拡張
「自分の作品をいいと思っていることが伝わってきて、話せば話すほどワクワクしました。時にはなんで作っているのかわからなくなる時もあるかもしれないけど、必ずどこかに、わかってくれる人がいる」と言う通り、片山さんは何度もうなずきながら生徒の皆さんの発表に真剣に耳を傾けている様子がとても印象的でした。また、「みんなの『光と時間』の捉え方に触れて、自分自身も写真のあり方を改めて考える時間になりました。まだ自分にはわからないことが多いからこそこれからも自分は写真を撮り続けると思います」と、ご自身のクリエーション観に関する手応えも授業の最後に語ってくださいました。



クリエイターと顔なじみになる
片山さんは今回で計4度目の登壇。今回の課題で感じたことをさらに深めたり、学校生活や進路について話したり、なんども顔を合わせていくうちに片山さんと生徒の皆さんはまるで顔なじみのような関係性にまでなっていったようでした。授業中の時間のもちろんそうですが、授業前後の雑談や記念撮影など、ゆるやかな時間が流れることをGAKU事務局としてとてもうれしく思います。

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