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「東京芸術中学」第32回 卯城竜太さん(前半)

編集者・菅付雅信さんと15人の世界的クリエイターによる、「本物のクリエイティヴ」に出会うアートスクール『東京芸術中学』。2021年5月8日(土)の授業では、アーティストの卯城竜太さんをゲスト講師として迎え開講!受講生のみなさんそれぞれの自宅とGAKUをつないでのオンライン授業です。

「難しい芸術論みたいなものを語る気はないんです。今日は「アートって簡単にできる!」ということを皆さんに伝えたいんです。」卯城さんのこんなコメントから授業はスタート。ご自身もメンバーの一人として活動するアーティストコレクティブ「Chim↑Pom」の作品などを通して、現代におけるアートとはなんなのか、どのように社会に影響を与えているのかについて探っていきました。

ピカチュウのような姿になった渋谷のネズミ、PARCOの前に置かれた巨大なゴミ袋、道路上で開催した結婚式などなど。講義では、これまで見たこともないような作品が続々と登場し、受講生の皆さんも釘付けに。しかし、卯城さん自身はこれらの作品について、「デモ申請をすれば結婚式ができる、床を切り抜けば彫刻作品ができる。なんの技術がなくても、ネズミを捕ることができる。僕たちは、本当に簡単に作ってきたんです。」と言います。

講義の後半では、過去のアーティストたちによる作品を振り返りながら、Chim↑Pom以外にも、簡単につくられた作品が世界にはどれだけあるのか?そんな点について深めていきます。便器を逆さまにするだけ、道路を掃除するだけ、TVモニターを壊すだけ。「俺でもできんじゃね?」アーティストとして活動する前の卯城さんもそう思ったそう。しかし、現代アートと呼ばれるそんな作品たちが、過去にクオリティーだけを追求していたアート界の価値観をガラッと変え、これからも人々に新たな世界の見方を示すことができると言います。

そして、最後に発表された課題は「簡単に作品を作る」こと!「アートによって世界が少しずつ拡がっていく、アップデートされていく。そして社会が豊かになっていくんです。アートは誰でも簡単にできるということは今日わかったと思うので、提出期限は明日の12時まで!まずはノリで作ってきてください。」(事務局の意訳です。)卯城さんからのこんなコメントで今回の授業を締めくくっていただきました。受講生の皆さんがこの短期間でどんな作品をつくりあげたのか、卯城さんの次回授業が楽しみです!

 

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