REPORT

「Beyond the Music」第4回 石若駿さん

「Beyond the Music」は、音楽を通じて、言語、文化、歴史、物理、民族、テクノロジーといった、他の領域への学びを深めていくクラス。WONK/millennium paradeキーボーディストの江﨑文武さんが総合ディレクターを務め、授業ごとに様々なジャンルの方をゲスト講師に迎えます。

2021年5月18日(火)は、「Beyond the Music」の第4回授業を開講しました。今回のゲスト講師は、打楽器奏者の石若駿さん。ご自身によるプロジェクト、Answer to Remember、SMTK、Songbook Trioを率いる傍ら、くるり、CRCK/LCKS、Kid Fresino、君島大空、そしてmillennium paradeなど、ジャンルを越えて数多くのアーティストのライブや作品に参加されています。

「毎日ドラムを叩いて生きています!」石若さんのそんな自己紹介からスタートした今回の授業。生まれて初めて打楽器と出会い心惹かれた記憶から、現在取り組んでいるいくつもの活動についてまで。ご自身がどんな音楽に惹かれ、どんな人々と出会い、どのように打楽器奏者としての道を歩んできたのか、石若さんの音楽人生を紐解いていきます。

石若さんが4歳の頃、フリージャズのライブでそのプレイを目の当たりにし「言葉が全く出なかった」と言うドラマーの森山威男をはじめ、幼稚園生の頃に夢中になったX japanのYOSHIKI、小学生の頃に通ったジャズスクールで教えてもらったBuddy Lichなどなど。講義では幼少期から順を追って、ご自身の音楽人生に影響を与えたミュージシャンたちを映像とともに紹介していきます。「なんだこの演奏は!」「こんな風に演奏してみたい!」そんな初期衝動に突き動かされ、ひたすら練習していたその時々を降り返っていきました。

講義中には石若さんが持参したドラムセットで、そんなミュージシャンたちの奏法をもとに演奏を披露してくださいました!受講生の皆さんの中には、席から立ち上がり、石若さんのドラムの音をより近くで体感する方も。演奏している間、石若さんがこれまでに感じた初期衝動と同じ思いを受講生の皆さんも感じている、そんな様子にも見えました。

終盤には、これまでの「こんな風に演奏してみたい!」という思いから少しずつ変化のあった大学生以降のお話も。インディーロックや現代音楽に惹かれ、一緒に作品をつくるミュージシャン達と出会い、「誰かの真似をするだけではなく、自分から生まれる音楽を歴史とともに進めていく。今を生きている僕たち、時代の最先端に立っている僕たちの新しい音楽を作りたい。そんな意識に変わっていきました。」(事務局の意訳です♩)と石若さん。ドラマーとしてだけでなく、自らのプロジェクトを率いる音楽家としての石若さんの歩みを進めるきっかけになっていると、大学時代の学友でもある江﨑さんは言います。

「惚れ込んだものを見つめ続け、追いかける。その初期衝動から道はどんどん広がっていくんだなと感じました。音楽でも勉強でも仕事でもなんでも、常に意識しちゃうことに素直に向き合ってみることが、自分の未来を切り開く大事な鍵になるかもしれません。」(事務局の意訳です♬)江﨑さんからのこんなエールで授業は終了!

そのあとはDOMMUNEからGAKUに移動して、石若さんや江﨑さんへ質問する時間も。今回の講義について感じたことをシェアしながら、講師の二人との会話もより深まっていきました。

次回、第五回の「Beyond the Music」のテーマは『音楽とテクノロジー』。芸術と科学の重なる領域での活動を展開し、文化庁メディア芸術祭アート部門新人賞を受賞するなどの活躍を見せるボイスプレイヤーの細井美裕さんをお招きして開催します。このクラスは単発での生徒募集を行なっているので、興味のある方はぜひご参加ください。授業日程や申し込み方法など、詳細情報は決まり次第、GAKUウェブサイト、SNSにて発信していきます。

 

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