REPORT

「東京芸術中学」第30回 宇川直宏さん(前半)

編集者・菅付雅信さんと15人の世界的クリエイターによる、「本物のクリエイティヴ」に出会うアートスクール『東京芸術中学』。2021年4月17日(土)の授業では、ライブストリーミングスタジオ『DOMMUNE』を主宰する宇川直宏さん!これまでご自身が手がけた作品を参照しながら、宇川さんの「個人史」に迫っていきました。

『DOMMUNE』は世界中からDJやミュージシャンらが集い、ほぼ毎日配信を行うライブストリーミングスタジオ。宇川さんは世界中から支持を得るそのスタジオを主宰するだけでなく、グラフィックデザイナーや映像作家、現代芸術家などとしても活動されています。「今日はいつもに増して難しい言葉や表現がいっぱい出てくるはず。でも、僕らは君たちを子供扱いしないからついてきてください!」芸中ディレクターの菅付さんからは冒頭にこんなエールが贈られました。

講義では、宇川さんがこれまでに手がけてきた作品の数々を振り返っていきます。CDジャケットから映像作品、インスタレーション、そしてDOMMUNEまで。ジャンルは音楽に限らず様々です。作品紹介の間には、制作現場の裏側についてなど、宇川さんご本人からしかお聞きできないトピックをシェアしてくださいました。

実際に紹介いただいた作品の一部はこちら!
・CICADA 『CICABOW』CDジャケット(2000年)
・『SUPER EGO BARGER-ULTR FLAT!!』(2002年)
・『DAYLY PSYCHIC TV / EMPEROR’S DEAD』(2003年)
・『ULTIMATE DERORIAN FREAKS』(2003年)
・『NO BREATH』(2003年)
・『VIDEO NANOO 5D』(2006年)
・『UZULIVE』(2008年)
・『BIRTH DEATH EXPERIENCE』(2009年)
・電気グルーヴ『タランチュラ』MV(2009年)
・『DOMMUNE』(2010年〜2020年)
・『DJ JOHN CAGE & THE 1000 WORLDWIDE DJS』(2014年)
・『UKAWA’S TAG FACTORY!!!』(2014年)
・『SUPER DOMMUNE』(2020年〜)

「まずはグラフィック、次に映像、そしてライブストリーミング。宇川さんは常に最先端のテクノロジーと並走しながらも、表現している軸はずっと変わらないですよね。」宇川さんの講義について、菅付さんからはこんなコメントが。「どんなテクノロジーもマニュアル通りには使わない」ことを課していること、すぐに消費されるものではなく普遍的な「アウラ(オーラ)」を伝えていきたいということ、そして、「個人史」がその一つであることなどなど、話が広がり深まります。

そんな宇川さんからの課題は、まさに「個人史」をそれぞれがDOMMUNEで発表すること!生徒の皆さんが自身のこれまでの歩みを振り返り、それをまとめたグラフを作成します。そして、自分の歴史を語る姿を、DOMMUNEから実際にストリーミング配信していきます。「個人史って他者には到達できない絶対的なオリジナリティを持っている。だから、僕は今日話したし、皆さんにも話してもらいたいんです!」と宇川さん。次回の生徒さんの発表がとても楽しみです!

なお、東京芸術中学では現在、2022年3月までの1年間の授業の受講生徒を引き続き募集しています。GAKUスペースでの対面授業だけでなく、オンライン参加の募集も行なっておりますので、遠方にお住いの方もぜひお申し込みください。申し込み方法やこれまでの授業の様子は、下記の「東京芸術中学」クラスページをご覧ください。

 

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