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「東京芸術中学」第29回 伊藤弘さん(後半)

編集者・菅付雅信さんと15人の世界的クリエイターによる、「本物のクリエイティヴ」に出会うアートスクール『東京芸術中学』。2021年4月10日(土)の授業では、アートディレクターの伊藤弘さんによる2回目の授業が行われました!

伊藤さん率いるデザインスタジオgroovisionsの仕事を振り返りながら、アートディレクションとはなんなのかについて探っていった前回の授業。その中で、groovisionsの代表作とも言えるキャラクター『Chappie』は伊藤さんが日頃大切にしている「オリジナルのルールを生み出すこと」が徹底されているそう。今回の課題では、生徒の皆さんがそれぞれの「オリジナルのルール」に基づいたキャラクターたち3体、そして「3体以上という複雑な関係な関係の中で初めてできあがる」と伊藤さんが言うキャラクターたちの世界観を発表していきます。

自身の好きなゲームや動物、また意外性も意識しながら手がけられたキャラクターたちのイラストはみんなさまざま。そして、3体(中にはそれ以上!)によるその世界観はさらにさまざまです。それぞれがどんな性格なのか、お互いはどんな関係なのか、3体を取り巻く環境はどんなものか、イラストだけでは伝えきれない細かなルールを言葉で発表していきます。

そんな皆さんの発表に対し、伊藤さんと菅付さんからは具体的なアドバイスや質問が。「3体に通ずるビジュアルのルールを統一させてみたら世界観がより明確になるんじゃないかな。」「この世界ではどんなことまでやってOKで、どんなことはやったらダメなんだろう?」などなど。お二人の投げかけを起点に深まっていた対話を通し、それぞれがつくりあげた世界の輪郭がよりはっきりしていくようでした。

「オリジナルなものをつくるコツってあるんですか?」「頭の中に生まれたキャラクターをイラストに書き起こすときに大切にしていることはなんですか?」「アイデアを上手にまとめるにはどんなことをしていますか?」伊藤さんたちとの対話を経て、生徒の皆さんから投げかけられる質問にも熱がこもります。

「ビジュアルも世界観も、とても完成度が高かった。それは素晴らしかったです。でも、これからは自分の直感ももっと信じてほしいです。そういうものって、あなただけにある財産。そして、誰かを動かす大きなパワーを持っている。それをさらに正確に掴めるようになるといいですね。芸中の授業を重ねていく中で、また別のアプローチにもどんどんチャレンジしていってほしいです。」(事務局の意訳です♩)伊藤さんから最後にこんなエールを贈っていただき、今回の授業は終了しました!

なお、東京芸術中学では現在、2022年3月までの1年間の授業の受講生徒を引き続き募集しています。GAKUスペースでの対面授業だけでなく、オンライン参加の募集も行なっておりますので、遠方にお住いの方もぜひお申し込みください。申し込み方法やこれまでの授業の様子は、下記の「東京芸術中学」クラスページをご覧ください。

 

第23回 伊藤宏さん授業(前半)のレポートはこちら

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