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新授業「新しい演劇のつくり方」のクラウドファンディングを開始しました

GAKUは、演劇集団「範宙遊泳」代表の山本卓卓氏(劇作家)と中高生が共同で演劇作品を制作し、渋谷PARCOで上演する授業プログラム「新しい演劇のつくり方」を立ち上げるべく、クラウドファンディングを開始します。

このプログラムでは、山本卓卓氏と中高生が共同で、「範宙遊泳」の代表作である『うまれてないからまだしねない』をベースに新しい群像劇をつくり、完成した作品を渋谷PARCO9階のGAKUにて上演します。同時に、演劇の制作過程で行われる講義の様子を撮影・アーカイブし、中学・高校の教育現場において演劇を活用するヒントとなるようなコンテンツに取りまとめていきます。
クラウドファンディングで支援者を募ることで、受講料を無償とし多くの中高生が応募できるようにするとともに、制作したプログラム動画、演出ノート、レポート等を教育関係者の方々へ配布することを目指します。プログラム終了後には、振り返りの意味をこめ、ゲストをお呼びし、山本卓卓氏とアフタートークイベントを実施します。

海外では演劇教育が盛んであり、多くの芸術大学で演劇科が置かれています。日本でも、演劇を授業に取り入れる公立高校の存在が知られているほか、今年度より日本で初めて「芸術文化観光」を深く学ぶ「芸術文化観光専門職大学」が開校されるなど、その普及が進んでいます。一方で、そのような教育機関の数はまだ限られており、そこにアクセスすることの叶わない中高生がいることも現状です。だからこそ、今回のプロジェクトを通して中高生と演劇との豊かな出会いのきっかけを創出し、次世代の文化を育んでいきたいと思います。皆様のご支援をよろしくお願い致します。

クラウドファンディング概要

名称:「新しい演劇のつくり方」を通して中高生が主体的に生きる舞台を作りたい
目標金額:110万円(内訳:謝礼・会場費・配信及び製造制作費・報告書制作費・事務費など)
*目標金額を超えた場合は、今回のプロジェクトに参加いただいた劇団に限らず、様々な劇団の演劇チケットを購入して演劇業界全体に還元するとともに、10代が様々な演劇文化に触れられるような機会を作ります。
リターン内容:完成作品の観劇、トークイベントの参加、脚本データなど
受付期間:2021年9月27日(月)〜11月7日(日)
「新しい演劇のつくり方」クラウドファンディングページはこちら

クラス概要

名称:新しい演劇のつくり方
内容:山本卓卓氏の作品「うまれてないからまだしねない」のサイドストーリーの制作と上演
講師:山本卓卓(劇作家・演出家/「範宙遊泳」代表)
日程:11月21日(日)、12月5日(日)、12月19日(日)、1月9日(日)、1月23日(日)、2月6日(日)、2月20(日)の計7回/13:00〜15:30
料金:無料
対象:中高生(未経験者歓迎)

講師プロフィール


撮影:雨宮透貴

劇作家・演出家。「範宙遊泳」代表。1987年山梨県生まれ。幼少期から吸収した映画・文学・音楽・美術などを芸術的素養に、加速度的に倫理観が変貌する現代情報社会をビビッドに反映した劇世界を構築する。アジア諸国や北米など9ヵ国で公演や国際共同制作、戯曲提供なども行い、活動の場を海外にも広げている。『幼女X』でBangkok Theatre Festival 2014 最優秀脚本賞と最優秀作品賞を受賞。公益財団法人セゾン文化財団フェロー。急な坂スタジオサポートアーティスト。ACC2018グランティアーティストとして、2019年9月〜2020年2月にニューヨーク留学。2020年5月に「むこう側の演劇」を始動し、オンラインをも創作の場として活動している。
http://www.hanchuyuei2017.com

<山本氏からのメッセージ>
演劇創作の基本は集団創作にあります。

集団創作とは単に「みんなで一生懸命つくる」といった美しい言葉に集約されるものではありません。そこには衝突もあれば無理解もあるでしょう。我々は「みんなで〜」と意気込む時、衝突や無理解を恐れるがあまり、個人の個性や思考や存在を無視しがちです。個人が無視された「みんなで〜」は結局、その「みんな」の中にいる声の大きな人の利益にしかなりません。私自身も、個人として認識されないまま「みんな」のひとりとして学生生活を過ごしていました。この、個人として認めてもらえない寂しさ虚しさから、一歩先に進ませてくれたのが演劇だったように思います。このプロジェクトを通して参加者みんなが個人を取り戻す。主人公性を取り戻す。これが、私たちが今回取り組むビジョンです。

日本で演劇が教育として盛んに行われていない理由のひとつに「身近でなさ」があるのかもしれません。演劇や演技を行うことが、もっと趣味の一貫として日常に溢れていていいし、遊びのひとつとして認知されても良いと考えます。カラオケや変顔をtiktokに載せることに抵抗のない若者が、なぜ演技をすることに抵抗感があるのかについて、我々演劇関係者は真剣に考えてこなかったように思います。そもそも、我々の生活の中には演劇や演技が溢れており、テレビやyoutubeやtiktokの中にもその派生系がたくさん存在しています。

こうしたことについて参加者たちと気づき、生活に取り入れていくこと。たしかに専門的な文化ではあるものの、汎用的で一般的な、文化の源流であることを伝えていきたいと考えています。

*「新しい演劇のつくり方」の詳細ページは10月1日(金)に公開予定です。