REPORT

「歓待としてのキュレーション(第2期)」第5回 成果発表

それぞれのリサーチの成果を持ち寄って磨く
インディペンデント・キュレーターの池田佳穂さんと共に開講している、アートキュレーションをテーマとしたクラス「歓待としてのキュレーション」。第2期となる今回は、多岐にわたるキュレーターの役割の中で特に「リサーチ」に重きをおきながら、都市を舞台に実践することを通して、キュレーションという営みの可能性を探求していきます。

授業以外の時間も含めて実践を重ねていくことを通して、生徒の皆さんそれぞれが手にしつつある、自分なりの「キュレーション的なリサーチ」の方法論。あと2回の授業を経て、それぞれの方法をさらに磨いていきながら、実践のアーカイブ作りに向かっていきます。2月15日(日)に開講した第5回では、それぞれがリサーチの成果を持ち寄り、そのより良いアーカイブ方法について議論を深めていきました。

何がアーカイブされるべきか?
アーカイブ作りを進めるにあたってポイントとして設定したのは、自分の実践をリサーチの「方法」として提起するための「名付け(practice)」、実際に自分がやったことやそれを通して起こったことの「記録(record)」、そして、それらを通して感じたことや考えたこと、自分自身に起こった変化等から実践を捉え直す「振り返り(reflection)」の3つのキーワード。今回の授業では、それらに沿って生徒の皆さんがそれぞれのリサーチの成果をまとめてきました。

何をアーカイブすべきか?を考えていくことは、「その実践にどのような意味や価値があったのか」ということを自分なりに捉えていくことでもあります。しかし、意味や価値の置き方というのは人それぞれですし、時間が経ってから段々分かってきたり、他の人の視点に触れることで初めて気づくものだったりもします。だからこそ、このクラスでは、それぞれに実践したことを持ち寄って会話を重ねながら「リサーチとアーカイブを行き来する」ことで実践を深めていくことが大切にされてきました。

今回の授業では、例えば、「このリサーチを通して得られたものは結論や答えではなく、立てるべき『問い』だったかもしれない。そのように考えると、アーカイブとして残すべきものも変わってくるね」「カオスなことが必ずしも悪いわけではない。その物量や佇まいから感じられるものがあるし、それこそアーカイブすべきかもしれない」「ルールをつくることで、受け取られ方が変わる。それは記録のまとめ方かもしれないし、名前のつけ方かもしれない」といった議論の中で、それぞれの実践における、あるべきアーカイブの方法を探っていきました。

次回は「アーカイブプロダクト」の作成
それぞれのアーカイブ作りを進めていきながら、次回はそれらを取りまとめたこのクラス全体としての活動アーカイブ「アーカイブプロダクト」を作成していきます。そして、その後の授業最終回では、実践の舞台の一つとなった渋谷川沿いで行われるイベント「shibuya slow stream」に生徒の皆さんと共に出展する形で、「アーカイブプロダクト」のお披露目会の実施も予定しています。今後の展開もぜひご期待ください。

撮影・執筆:佐藤海

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