REPORT

「我美と作美(第2期)」 第3回 美しさと多様性


それぞれが大切にしていることを、大切にしあうこと
「我美と作美」は、メイクアップを通して新たな「美しさ」を表現するクラス。昨年度に引き続き開講する今回も、様々なジャンルのクリエイターが生み出す「美しさ」に触れながら学びつつ、10代の生徒の皆さんが、メイクアップを通して、これからの時代の美意識を自ら生み出していきます。

第3回の講師は、画一的な美の価値観を揺さぶるような活動を展開するモデルエージェンシーの「PUMP management」のみなさん。代表の加藤メイさん、モデルのLeiyaさん、MINORさん、HIBARIさん。みなさんの存在感を間近に感じつつ、実際に手を動かしながら、クリエーションの原点を探っていきました。





新しい「美」を体現する仕事
生徒の皆さんとの出会い方にも心を配りたい。そのような想いでまるでランウェイのようにGAKUに入場するPUMP managementのみなさん。その迫力に生徒のみなさんの目が吸い寄せます。「私たちが『可愛い』や『かっこいい』のジャンル、増やします」。代表の加藤さんから、モデルエージェンシーとしてのPUMP managementを紹介いただく中ではこんな言葉も。これからの美のあり方を考え形にしてく生徒のみなさんの背中を押すもののように感じられました。




自分がピュアに興奮することを造形にする
一方的に何かを伝えるよりも、生徒のみなさんとじっくりゆっくり語り合いたい。自分たちも一緒に学びたい。実際に手を動かしながら心も動かすことで、コミュニケーションを育んでいきたい。「PUMP management」のみなさんのそのような想いから、今回は粘土が生徒の皆さんに手渡されます。

粘土の造形のテーマは、「自分がピュアに興奮すること、時」。講師のみなさんも生徒のみなさんと一緒になって時間を過ごします。「どんな子ども時代を過ごしたの?」「今、どんなことに関心がある?」「元気がなくなったときってどうしてる?」など、会話が弾んでいきました。






心が動く方へ
生徒の皆さんが粘土でつくりあげたのは、小さい頃に憧れたプリンセス、飼っている犬、海から跳ね上がるクジラ、大きな目、はたまた、手のひらでただ握っただけのものも。それぞれの発表に講師のみなさんが前のめりに耳を傾けている様子がとても印象的でした。

様々な美のあり方を学んできたこれまでの授業。実際に造形的なアウトプットを行うのは、今回が初めてとなります。ディテールの造形まで作り込むもの。コンセプチュアルに表現するもの。生徒の皆さんそれぞれの表現がみられ、これからのメイクアップ作品づくりの手がかりにもなるようにも感じられました。

授業の最後には、「自分の魂を喜ばせる方向へ。ワクワクを追い求めていけばきっとそのさきに続いていく未来があるはずです。」とPUMP managementのみなさんからエールが贈られました。


次回は、「美しさの表現」
歴史や文化的な観点から美の多様なあり方を学びつつ、自分自身の美意識を探っていったこれまでの授業。次回授業の講師は、ヘアスタイリストでウィッグアーティストの河野富広さんとフォトグラファーでビジュアルアーティストの丸山サヤカさんによるクリエイティブ・プラットフォーム「konomad」さん。お二人のこれまでの作品とその背景にある想いに触れ、生徒の皆さんが今回の成果として発表するヘアメイクアップとその写真表現についての理解を深めていきます。

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