REPORT

「東京芸術中学」第46回 菅付雅信さん

編集者・菅付雅信さんと15人の世界的クリエイターによる、「本物のクリエイティヴ」に出会うアートスクール『東京芸術中学』。2021年9月11日(土)9月11日(土)は芸中ディレクター・菅付雅信さんによる講義「ノンフィクションを書こう!」の第三回が開講。夏休みの課題「親のノンフィクションを書こう!」の発表の後半が行われました。

前回に続き、受講生が書いた「一番身近、だけど実はあまり知らない」親という存在についてのノンフィクション作品をまずは一人一人でじっくり黙読。ただ読むだけではなく、気づいた点や疑問に思ったことをメモしながら読み進めていきます。「この人からどんな印象を受けた?」「この人にとってのターニングポイントはどこだろう?」黙読を終えると、まずは菅付さんから受講生のみなさんへ、こんな質問が投げかけられます。


続いては、受講生同士で質問や感想をシェアする時間。「親ではなくおばあちゃんに取材した理由は?」「昇進を断る理由にびっくりしたし、その理由もしっかり書かれてた。」「小見出しがついていて読みやすかったな。」同じ課題に取り組んだ皆さんだからこそ気づけるポイントをお互いに伝えていきます。最後には自分なりの解釈も交えながらのディスカッションも。その人の人物像を膨らませつつ、さらに深く読み解いていきました。

今回の授業で「親のノンフィクションを書こう」の発表は終了。書き手、読み手、両方の目線から「一番身近、だけど実はあまり知らない」存在に、いろんな角度から踏み込み、より深く探っていく。それを言葉にして人に伝える。その中で個人個人の工夫を織り込んでいく。前回授業で振り返ったノンフィクションの可能性を踏まえつつ、そのプロセスを実践していった授業となりました。

最後に菅付さんからは「ノンフィクションに限らず、インタビューをするとき、文章を書くとき、発表するときでも、言葉の鮮度感を保ちながら言語化して他人に伝えることが大切。そのためには、まず言葉を自分の頭の中でちゃんと咀嚼、解釈すること!」と言ったアドバイスもいただきました。授業後には、受講生が菅付さんに個別に質問をする姿が。芸中の開講から1年が経ち、学び合うみなさんの距離感もさらに近づいたことを感じる1シーンでした。

 

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