REPORT

「東京芸術中学(第4期)」第1回 イントロダクション


2024年度『東京芸術中学』がスタート
編集者・菅付雅信さんと13人のクリエイターによる『東京芸術中学』(通称「芸中」)。5月11日(土)に開講された初回授業では、芸中ディレクターの菅付さんによるガイダンスとして、菅付さん自身の「芸中」への想いや、これから1年「芸中」でクリエーションに向き合うための心構えが紹介されました。

新しい美しさを更新することで拓かれる社会
デザイナー、建築家、彫刻家、作家、写真家、音楽家など、様々なジャンルのクリエイターたちをゲスト講師として迎えるこのクラス。ガイダンスでは、自身の生い立ちや、編集者としてこれまでに携わってきたジャンルや国境を跨いだ仕事の数々、現場を共にしてきたクリエイターたちが菅付さんからまず紹介されます。そのような経験を通して、より若い年齢からクリエイティブな環境に身を置くことの必要性を感じ「芸中」開講を決意したと言う菅付さん。このクラスへの想いが語られます。

その上で、「芸中」で大切にしたいトピックの一つが「美しさとは何か」ということ。「新しい美しさを表現する」ためには、まずこれまで「美しい」とされてきたものに触れることが欠かせないと言います。授業では、植物など自然界で見られる「フィボナッチ数列」から、哲学者が美しさを定義した言葉まで、様々な視点からの「美しさ」の事例やその裏側にある法則に触れていきます。

菅付さんがクリエイティブ教育についてまとめた近著「インプット・ルーティン」では「天才はいない。天才になる習慣があるだけだ」という副題が付けられていますが、まさに、より良いクリエーションのためには、より良いインプットが必要であることが体感されます。

また、「新しい美しさをつくることはこれからの社会をより良くすることに繋がる」と語る菅付さん。美しさを成り立たせている法則を理解すること。そして、それに従うだけではなく、新たな法則を生み出していくこと。だからこそ、クリエーションは社会を前進させていくもの。この授業はそのきっかけを学ぶ場だと、授業の最後にはこれから1年間を共にする生徒の皆さんにエールが贈られました。

次週のゲスト講師は矢後直矩さん
次週からは、ゲスト講師の授業が始まる予定。まずは、グラフィックデザイナー・アートディレクターの矢後直矩さんが登壇します。菅付さん自身が音楽家の坂本龍一さんや写真家の篠山紀信さんとの出会いにインスピレーションを得てきたように、生徒の皆さんにもどのような出会いが待っているのか。これからの授業も楽しみです。




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