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「歓待としてのキュレーション(第二期)」活動アーカイブパンフレットが完成しました

インディペンデント・キュレーターの池田佳穂氏が継続的な調査を行っている、土着文化や社会情勢から発展したアジア圏のコレクティブやDIYカルチャーでは、実践者は多様な顔を横断し包含しながら活動を進めています。キュレーター、リサーチャー、アーティスト、エデュケーター、編集者、作品の設営を行うインストーラー、飲食を提供するシェフなど。一つの立場にとどまることがない様子は、とらえどころがなくときに困惑をもたらしますが、その融通無碍なあり方は多くの示唆を含んでいるように思います。

アートキュレーションをテーマとしたクラス『歓待としてのキュレーション』では、そのようなキュレーター観に基づき、キュレーションの可能性を探求しています。今回は特にリサーチャーとしての側面にフォーカスをあてていきました。というのも、池田氏の調査スタイルは、例えば自身で主宰するポップアップ酒場である「池田BAR」が示唆するように、フィールドにコミットした実践型でもありつつ、調査という領域も超えて、それ自体がひとつの批評性を帯びているように思うからです。

本パンフレットでは、池田佳穂氏と受講生のそれぞれの「curatorial reseach」の実践を紹介する動画へのリンクを掲載することで、実践の成果を活用可能なアーカイビングにしていくことを趣旨としています。現物は現在GAKUスペースにて数量限定で配布を行っている他、このページからも実践に関する動画をご視聴いただけます。ぜひご覧ください。

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【表面】curatorial reseach archives


0:00:00 「池田BAR を通したリサーチ」 池田佳穂
0:09:38 「写真散歩 としてのリサーチ」 那知上 真之介
0:20:37 「新しい自分を歓待するためのドローイング を通したリサーチ」 ストーン リリアン
0:29:10 「参与観察としての自己内省 を通したリサーチ」 森田海裕
0:42:12 「珍遊会 を通したリサーチ」 荒井果林
0:56:56 「ピクニックフリマ を通したリサーチ」 西野桃花、片山愛梨、江原実祝
1:14:31 「19歳の青年の人生 を通したリサーチ」 菊池祐輝
1:26:05 「KEEP OUTサインの奥にある世界 を通したリサーチ」 れいんぼー

聞き手:池田佳穂(インディペンデント・キュレーター/本クラス講師)、熊井晃史(GAKU事務局長)
撮影・編集:佐藤海(GAKU事務局)

【裏面】ビデオ講座「social playgroundとrerational art」


本活動のテーマをより深めていくために、授業の一環として池田佳穂氏と共に収録したビデオ講座「social playgroundとrerational art」を無料公開しています。ぜひご視聴ください。【キーワード】
「歓待としてのキュレーション」を、現代アートの系譜に位置づけるとしたら!?/題して、social playgroundとrerational art/「Exhibition As A Social Playground(社会的な遊び場としての展覧会)」は池田さんがインドネシアで出会い、大切にしている言葉/育てる営みとしてのキュレーション/展覧会をゴールにせず、むしろそこからがスタート/準備段階からリサーチ、終了後まで、全部が目的になる/そうすると設営も楽しい/インドネシアのアートコレクティブ「ruangrupa」のバルトさんのキーワードは「アートより友達」/関係性を育むからこそできることに重きを置きたい/リサーチは単なるプロセスではなく、それ自体が関係性を築く営みでもあるはず/フランスのキュレーターのニコラ・ブリオーが提唱した「rerational art」/著書『関係性の美学』、原著は1998年に発行されたけど邦訳は2024年!?/日本と世界の現代アートシーンのギャップ/作品や活動のみならず、それに応じて生み出される人間関係に価値を置くということ/『関係性の美学』の気になるフレーズ紹介/“すべての芸術作品は、共に住むための提案である”/“アートとは出会いの状態なのである”/“エキストラの社会”/現代社会では誰しもが「エキストラ化」してしまっている?/何をしたら、自分の実践をアーカイブしたことになるのか?/ポリフォニック(多声的)なアーカイブ/自分だけで完結させない、他者に委ねることの大切さ/伝え方の作法をキュレトリアルに考える/「ruangrupa」が芸術監督を務めた「ドクメンタ15」での事例/ブリオーと論争した、フランスの哲学者ジャック・ランシエール/アートと教育が重なるところ/「教師が答えを持っていて、生徒は持っていない」という学校教育の構造を批判した、ジャック・ランシエール『無知な教師』/教える・教わるではなく、一緒に答えを見出していくという学び方もあるはず/生徒やオーディエンスを単に受動的な存在として捉えない/ただ関係性を結べば良いというだけでもない/結論はないけど、そこに奥行きがあることを感じてもらいたい/先生も答えを持っていない問いに向かうこと

リファレンス

本クラスの活動を進めていくにあたって参考にしている文献やアートプロジェクトの事例をご紹介しています。
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第1期アーカイブ冊子も配布中です

昨年度に開講した第1期クラスの活動をまとめた日英バイリンガル冊子も、現在GAKUスペースにて無料配布しています。ぜひ併せてご覧ください。
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