REPORT

「まちの中の私とみんなの居場所 -対話を育むかたち-」第2回 フィールドワーク


街や人との関わり合いの中で、創作の手がかりを掴む
「まちの中の私とみんなの居場所 -対話を育むかたち-」は、世界的建築家・伊東豊雄さんが主催する建築塾「伊東建築塾」との第6期目の建築のクラス。講師は、昨年度に引き続きPERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんとKASAの佐藤敬さん。今年度は西小山エリアを舞台に、建築アイデアを構想していきます。

第2回授業では、創作の舞台となる西小山エリアでのフィールドワークを実施。街をじっくり歩いて散策していきながら、後半では地域の方々にお話を伺うことも叶い、このクラスのキーワードである「私とみんなの居場所」という言葉に迫るような時間になりました。


直感的に良いなと思う気持ちや感覚を大切に
「なんとなく身体が反応したり、直感的に良いなと思う感覚がまずは大切。その時は言葉にならなくても、後から分かることや気づくこともあるはずだから、振り返れるようにたくさん写真やメモをとっておこう」と、廣岡さん。それぞれの感覚を頼りにしながら、自由に街を散策していきました。

並木道や細い路地、小さな広場空間、商店街の通りの風景とお店や人の様子。じっくりと街を歩きながら時間を過ごすと、色々な風景が目に留まります。写真を撮ったり、スケッチをしたり、地図上に書き込んでいったりと、気になる風景や場所をそれぞれに記録しながらフィールドワークを進めていきます。中には、気になった場所について、商店街のお店の方にインタビューをする生徒も。丁寧に質問に答えてくださったり、「あの人なら知っているんじゃないか」と紹介してくださったりと皆さんとてもあたたかく、そのような交流も含めて街への着眼が深まっていきます。


地域に根差した場所で、地域の方々にお話を伺う
街歩きの後には、地域の方々にお話を伺う機会も叶いました。ご協力いただいたのは、原町一丁目町会で会長を務める後藤さんと、西小山商店街振興組合代表理事の笹野さん。「この並木道がとても好きだなと思ったのですが、昔はどんな場所だったんですか?」「街の人は普段どういう場所で集うんですか?」「子どもの時は何して遊んでいたんですか?」などなど、フィールドワークを踏まえてそれぞれに感じたことや気になったポイントなどもお伝えしつつ、色々とお話をお聞きすることができました(会場としてお借りしたのは、地域の方々の集いの場にもなっている「向原住区センター」の一室。場所の雰囲気も、ひとつのインスピレーション源となります)。

廣岡さんからは、「そこで暮らしているから分かることや感じられることがたくさんあって、それはただ街を見て歩くだけではなかなか感じられないこと。今日は本当に貴重な話をたくさん聞けたと思います。自分の気持ちや実感を大切にすることと、他の人の視点や意見に触れること。どちらも大事にしてほしいなと思います」といったコメントも贈られ、授業が締めくくられました。


次回から「エスキス」がスタート
次回の授業からは、それぞれに手を動かしながらアイデアを構想する「エスキス」が始まります。「対話を育むためのかたち」を、街や街に携わる方々との関わり合いの中で構想していく。そのようなことが実践されていくこのクラス。今回の街での体験が今後の創作にどのように活かされていくのか、とても楽しみです。

撮影・執筆:佐藤海

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