「まちの中の私とみんなの居場所 -対話を育むかたち-」第11回 地域発表会
街で育まれた構想を地域の方々と分かち合う「地域発表会」
「まちの中の私とみんなの居場所 -対話を育むかたち-」は、世界的建築家・伊東豊雄さんが主催する建築塾「伊東建築塾」との第6期目の建築のクラス。講師は、昨年度に引き続きPERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんとKASAの佐藤敬さん。今年度は西小山エリアを舞台に、「私とみんなの居場所」という言葉から空間のあり方を探求し、建築アイデアを構想していきます。
4月5日の第11回は、いよいよ授業最終回。これまでも授業の教室としてお借りしていた、西小山駅前のコミュニティスペース「クラフトビレッジ西小山『ハジマリルーム』」を会場に、「地域発表会」として、地域の方々に向けてアイデアを発表していきました。街や人との関わり合いの中で作り上げられた、「対話を育むかたち」としての建築アイデア。それらを持ち寄ってさらに会話を深めていくことで、およそ半年間にわたる活動を締めくくりました。
それぞれのアイデアを起点に、これからの街に向けた会話が豊かになる
西小山の住民の方々や目黒区役所の方々も駆けつけてくださった今回。生徒一人ひとりの構想や街への着眼を非常にあたたかく受け止めてくださると共に、例えば「どのアイデアも楽しそう。新しい建物は無機質な印象があるけど、皆さんのアイデアのように遊びのある空間ができたら良いな」「西小山の街特有の匂いみたいなものを、皆さんの提案から感じた。それを建築を通して実現しようとしている感じがして、すごいと思った」「昔は駅舎が高い位置にあって、駅から桜並木が見えて本当に綺麗だった。街側からは、桜並木越しに駅舎が見え、桜の木の上を人が歩いているようだった。その風景を、発表を聞きながら思い出しました」と、ご自身の生活や街との関わりの中での実感のこもったコメントをたくさん寄せてくださいました。
さらに、これまでの授業にもご参加いただき、地域のお話を色々と聞かせてくださった原町一丁目町会の町会長・後藤さんからは、「創作の敷地として西小山を選んでくれたことを通して、色んな要素を持った面白い街に自分は住んでいるんだなと、改めて思った。皆さんが提案してくれたように、我々も人のつながりを大切にしながら引き続き活動していきたいと思います」といったお言葉もいただきました。
「対話を育むかたち」として考案されたアイデアを起点に、これからの街に向けた会話が盛り上がる。深まる。そのような場が実現しているということそのものが、生徒の皆さんのアイデアの持つ豊かさや可能性を表しているように感じられました。
街が学びや創作の舞台になり、教育がまちづくりの機会になる
街からインスピレーションを受けて構想されたアイデアを、街に還元する。GAKUでは引き続き、そのような実践を積み重ねていきながら、教育とクリエーション、街づくりの機会とが重なる領域を探求していくと共に、その意味や意義を社会に広く発信していきたいと考えています。そのような想いから、本クラスの一連の活動を取りまとめた記録冊子の発行を予定しています。今後の展開もぜひご期待ください。
撮影・執筆:佐藤海