REPORT

「intimacy lessons」トークイベント『いとおしさから捉え直す衣食住』


いとおしく思う気持ちから、クリエーションに向かう
哲学者の鞍田崇が提唱する「いとおしさ/intimacy」をキーワードに、ファッション・食・都市の3つの領域からこれからのクリエーションのあり方を探求するプロジェクト「intimacy lessons」。「fashion as narattive」「関係美食論」「いきつけ都市論」の3つのクラスにより構成され、それぞれの探求やクリエーションの成果を小冊子にまとめていくことを予定しています。

9月21日(土)は活動のキックオフとして、「民藝のインティマシー:『いとをしさ』をデザインする」の著書である哲学者・鞍田崇さんとGAKU事務局長の熊井晃史によるトークイベントを開催。3クラスの生徒の皆さんとともに一般参加の方々も募り、「いとおしさ/intimacy」という活動テーマをみんなで深めていきました。




お守りみたいなものとして携えたい言葉と想い
「『いとおしさ』という言葉は本来、『愛』のみならず、生きることの辛さや、それに対する『労(いたわ)り』の意味があります」と、鞍田さん。そして、「このプロジェクトでは、そういったニュアンスを地図でもなくコンパスでもなくお守りみたいなものとして受け止めていきたい」と、熊井さん。トークでは、様々な事例に触れながら、そのような視点のあり方を紐解いていきました。

それを踏まえて生徒の皆さんからは、「自分は枝毛をいとおしいと感じているかも。他の髪の毛と比べるとはみ出しものだけど、なんか憎めない感じがする」「服を着るのが好きなのに、それに疲れている自分もいる。楽しいだけではない複雑な気持ちは、いとおしさとも近いのかもしれない」「誰にみられるわけでもないけど、予定帳のページを毎月デコっている。他の人からは『なんでわざわざ』って言われることもあるけど、その行為が自分にとってはとても大切なもの」といった様々なコメントが。「いとおしさ」を通じて各々の生活や創作を見つめ、その心象を交わし合いながら、今後の創作に臨む姿勢をみんなで確認していくような時間となりました。

自分の素直な感覚が道標になる
「学生のころは、自分のやりたいことが何かよくわからなかったけど、やりたくないことははっきりしていた。一見消極的な感じがするけど、今思うと、『これをやったら自分じゃなくなる』という感覚は、自分自身を守る大切なもの。今後の活動も、それくらいのゆるやかさで臨んでみても良いんじゃないかと思います」と、鞍田さん。終盤では、生徒の皆さんに向けたエールの言葉が贈られ、トークが締めくくられました。

以降は、「fashion as narattive」「関係美食論」「いきつけ都市論」の3つのクラスがそれぞれに活動を進めていきます。授業の様子は随時SNSにてレポーティングしていきますので、ぜひ引き続きご注目ください。

撮影・執筆:佐藤海

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