「都市へのユーモア」 キックオフトーク『都市へのユーモアと視覚表現』

都市でクリエーションと向き合うということ
「ユーモアには、想像力や創造力がある。自由や批評眼がある。余白と参加がある。都市でユーモアは可能か?」そのような問いをもとに、日本橋地域を拠点に始まった新プロジェクト「都市へのユーモア」。このプロジェクトのなかで、都市を舞台に視覚表現を探求する映像とグラフィックデザイン、2つクラスを開講し、それらのクリエーションを都市に活けていくという実践と探求を行います。
3月21日(土)はプロジェクトのキックオフとして、2つのクラスの講師を務める、映像作家の斎藤玲児さん、グラフィックデザイナーでアートディレクターの小池アイ子さん、そしてGAKU事務局長の熊井晃史によるトークイベントを開催。講師のお二人のクラスに向けた想いや創作のあり方、そしてこのプロジェクトのテーマを紐解いていきました。


クリエーションの心構え
まずは講師のお二人から、クラス開講に際して寄せていただいたコメントを紹介しながら、それらの背景にある想いが語られます。(コメントは各クラスページ「都市映像群」「グラフィックデザインの拡張」に掲載しています。)
「偶然や思いがけないことをヒントに、その時にしかできないグラフィックデザインをみんなと一緒につくりたい」「悩む暇もなく手を動かすことで、その人にしかできないグラフィックデザインが生まれていくはず」と、「グラフィックデザインの拡張」で講師を務める小池さん。「つくり手の身体であったり記憶であったり、小さなものを核にした映像づくりができたらいいな」「僕自身、普段からカメラを持ち歩いて、身の回りのものを撮っています。それは作品づくりのためではなく、自分の日常を記録をするためなんです」と「都市映像群」で講師を務める斎藤さん。
これから創作に向かっていく生徒の皆さんに向けて、補助線が引かれていきました。


つくることと生きること
デザインや美術における、アプリケーションといった道具の捉え方(アプリケーションに詳しくなることを目的としないデザインや美術のあり方)。創作における苦手なことの捉え方(何かができるようになることだけに着目しない上達の方法)。作品づくりのために、その過程を犠牲にしない(作品にすることだけがゴールではないという捉え方)。2時間を超えるトークではお二人自身の様々なトピックが語られます。
生徒のみなさん、そしてプロジェクトに関心を寄せる一般の方々も集った今回のトーク。質疑応答の時間では、たとえば「つくる時とつくってない時の線引きはありますか?」と表現することと生活することの境界についての問いが投げかけられるなど、議論は尽きません。



それぞれのクラスに向けての顔合わせも
終盤には、クラスごとに分かれて、顔合わせの時間も。それぞれにどんな関心を持っているのか、今日のトークを聴きながら何を思っていたのか。お互いの感触も持ち寄りながら、これからのクラスに向かっていきます。
撮影:吉田陽馬(GAKU事務局)
執筆:杉田聖司(GAKU事務局)