REPORT

「都市映像群」第2回 フィールドワーク


都市を舞台に映像表現を学び、実践する
「都市映像群」は、都市を舞台に視覚表現を探求するプロジェクト「都市へのユーモア」の一つとして実施している映像表現をテーマにしたクラス。講師には映像作家の斎藤玲児さんをお招きし、日本橋の街を拠点にしながら映像表現を学び、実践していきます。

初回授業として、「都市へのユーモア」プロジェクトの2つのクラスが集いコンセプトを深めていった前回の「キックオフトークイベント」。それを経て、今回の第2回から本格的に活動がスタートしていきます。斎藤さんご自身の作品や制作についてお話を伺いながら、実際に街での撮影も進めていきました。

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映像を通して何を見ているのか?
授業の前半では、斎藤さんの作品を鑑賞しながら、ご自身の作品や制作についてお話を伺いました。今回鑑賞したのは、『1』『27』の2作品。斎藤さんは作品タイトルをナンバリングで表記しており、『1』は学生時代にご自身が初めて制作した映像作品です。

「作品のために撮っているわけではない」とし、完成を想定して撮影・編集を行うのではなく、日常の中で撮り溜められた映像をもとに制作を進めていくという斎藤さん。その膨大なイメージの中から選ばれるのは、「あまり意味のない風景」だとご自身は言います。「どんどん映像が、表現として鑑賞されるものではなくなっていっているように思います。そうすると、有名とか綺麗とか、自ずと映っているものの価値で映像の価値が決まってしまう。そういうことを自分はしたくなかった」。撮影や編集といった創作の「方法」において、それがまさに一貫して実践されている様子がとても印象的でした。

生徒の皆さんからは、「誰かの生活の中で見ている風景をそのまま追体験しているみたい。何を基準に映像を選んでいるんですか?」「何を見ているのかわからないけど、気配や匂いみたいなものが映像から感じられて不思議だった」「言葉やストーリーがあるわけではないのに、すごく個人的なものを見ているように思えてドキドキする」と、様々な感想や質問が寄せられ、作品を鑑賞しながらご本人に色々とお話を伺う贅沢な時間になりました。

  カメラを携えて、街に出る
授業の後半では、早速日本橋の街で撮影を進めていきました。使い慣れたスマートフォンから、お父さんが昔使っていたというビデオカメラ、カメラ屋さんでゲットしたジャンクのデジカメ、今回の活動に向けて思い切って購入したというものまで、機種もその背景も様々。それぞれの道具を手にして、いよいよ制作が始まります。

斎藤さんからは、「今回の活動の拠点は日本橋。しかし、日本橋だけで撮影をする必要はもちろんない。普段の生活の中でも意識的にカメラを持ち歩いて、自分の心が動くたびに撮影していくと良いと思います。なんとなくでも良い。意味があるかないかとか考えないで、どんどんカメラを回そう。あとで見返してみることで分かることもあるし、その時間はとても楽しいです」と、これから創作を進めていく生徒の皆さんを後押しするようなコメントが贈られました。

次回は、それぞれの映像作品を持ち寄って上映する
今回のフィールドワークを通して撮影された映像をもとに、それぞれが短い映像作品をつくってみることに。次回の授業では、それらを持ち寄っての「作品上映会」を開催します。制作にあたり、斎藤さんから贈られたテーマは「名付けられないもの」。そして、映像の中に自身の「日記の朗読」を加えることもお題になりました。それぞれが見た風景と、そこに映らなかった個人の記憶や心象を組み合わせていく。そのようなことを映像制作を通して試みていきます。

撮影:吉田陽馬(GAKU事務局)
執筆:佐藤海(GAKU事務局)

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