「dialogue editing」第11回 公開製本・配布会
完成した本のお披露目イベント
「dialogue editing」は、都市を舞台とした編集のクラス。街でじっくりと時間を過ごしながら、人や場所との関わり合いの中でおよそ半年間、活動をしてきました。その集大成が一冊の本として完成しました。街がそうであるように、多様な内容に広がったこの一冊は、「それ、大切」というタイトルがつけられました。そして、世界的なスタイリストの北村道子さんとの都市や文化を巡る対話も収められています。
4月26日(土)には「公開製本・配布会」と題し、生徒自らが本の製本作業をしながら、完成した本をお渡ししていくイベントを開催しました。
創作のプロセスも分かち合いながら、本を街に広げていく
会場は、授業の教室としても何度もお借りした中野のオルタナティブスペース「水性」。みんなで製本作業を行い、その場で完成した本を配布していきます。創作の最後の一手間も、その中で自然に生まれていく会話も、街を舞台にした本作りの重要なプロセスの一つとして、来場者の方々も含め、みんなで分かち合っていくような機会になりました。また、活動の中でお世話になった「なかなかの」さんや「platform3」さん、また水性さんの近くにある居酒屋「酒食ヒトヒ」さんも遊びに来てくれ、配架に協力してくださったりと、完成した本を多くの方へお渡ししていくことが叶いました。(当日は取材先である「Chillaxin’ Book Shop」さんにも直接本をお渡しに伺うことが叶いました。)
中野の街でじっくり時間を過ごしながら、街や人や自分自身との関わり合いの中で創作に取り組んでいった半年間。イベント後の振り返りの時間では、「街で散歩できるようになったし、散歩気分で人と会話ができるようになった感じがする」「街と関わり合うことが、自分自身と向き合うことにつながっていた。街を通して前より自分のことを知れた気がする」「中野の街を通して、他の街のことも好きになれそうな感じがする」といった生徒の皆さんの言葉も、とても印象的でした。
都市と創作と教育が重なるところ
街やそこにいる人との関わり合いの中で育まれたクリエーションや学びを、その街へ還元していく。そのような都市と創作と教育が重なるところを、GAKUとして今後も探求していきたいと考えています。ぜひ引き続きご注目いただけますと幸いです。
執筆:佐藤海