REPORT

「歓待としてのキュレーション(第2期)」第3回 方法を携えて都市に出る

それぞれが考案した「リサーチ方法」を、都市で実践する
インディペンデント・キュレーターの池田佳穂さんと共に開講している、アートキュレーションをテーマとしたクラス「歓待としてのキュレーション」。第2期となる今回は、多岐にわたるキュレーターの役割の中で特に「リサーチ」に重きをおきながら、都市を舞台に実践することを通して、キュレーションという営みの可能性を探求していきます。

国内外の事例を通して、「キュレーション的なリサーチ」のあり方に触れていった前回。1月10日(日)に開講された第3回では、生徒の皆さんそれぞれが考案したリサーチ方法を実際に渋谷の街で実践していきました。

「予期せぬ出会い」を受け止めて味わう
今回は、渋谷川沿いの遊歩道空間「渋谷リバーストリート」を拠点にしながら、それぞれのリサーチ活動を進めていきました。

例えば、「ピクニックフリマ」と称し、フリーマーケットを入り口に都市空間の中で会話のための一時的な集いの場を作り出すという、「場づくり」を通してのリサーチ。およそ4時間かけてじっくり街を歩きながら、気になった風景を写真で記録していく「散歩」を通してのリサーチ。道ゆく人々に声をかけながら、渋谷の「珍スポット」の情報を収集する「インタビュー」を通してのリサーチ。その他にも、それぞれの興味関心を出発点とした様々なリサーチ方法が考案され、展開されていきました。

実践の振り返りも、街なかの空間で。今回はGAKUの教室がある渋谷PARCO 9Fの共用部スペースをお借りして、ピクニックスタイルでそれぞれの街での体験を分かち合いました。「通りがかった人が立ち止まってくれたり、声をかけてくれたりして、渋谷の街なかでもこんなふうに初めて出会う人と会話や交流ができるんだと驚いた」「時間をかけて改めて街を歩いてみると、意外と通ったことがない道がまだまだたくさんあることに気づいた。普段見落としていたいろんな風景を見つけられた」「普段からやっていることを軸にリサーチをやってみようとしたけど、いざ街に出てみると人目が気になってしまって思うように実践ができなかった」と、生徒の皆さん。池田さんからは、「公共空間を舞台にアクションを試みようとすると、必ず予期せぬ出会いや出来事が起こる。そこに戸惑いや難しさを感じた人もいたかもしれませんが、それを受け止めて味わうことが、まずはとても大切。それはキュレーターの仕事においても、重要な姿勢だと思います」とコメントも贈られました。

次回はリサーチを深めながら、アーカイブ方法を考える
以降の授業では、今回の実践を踏まえ、それぞれの考案した「キュレーション的なリサーチ」方法のブラッシュアップを進めつつ、同時にそのアーカイブの仕方についても検討していきます。次回の授業では「経過発表」として、それぞれの活動の進捗を持ち寄り、みんなで会話を重ねていきます。

撮影・執筆:佐藤海

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