「歓待としてのキュレーション(第2期)」第1回 キックオフトーク

活動のテーマを紐解く
インディペンデント・キュレーターの池田佳穂さんと共に開講している、アートキュレーションをテーマとしたクラス「歓待としてのキュレーション」。第2期となる今回は、多岐にわたるキュレーターの役割の中で特に「リサーチ」に重きをおきながら、都市を舞台に実践することを通して、キュレーションという営みの可能性を探求していきます。
11月30日(日)は活動の導入として、生徒の皆さんとともに一般参加の方々も募り、メイン講師の池田さんとGAKU事務局長の熊井さんによるトークイベントを開催。「キュレーションやアートが持つ歓待性とリサーチの手つき」という切り口から池田さんの活動に触れつつ、このクラスのテーマを紐解いていきました。



場が歓待性を帯びるということ
新しかったり異質だったりするアイディアや存在を迎え入れること。キュレーションをそのような営みとして捉えるということは、つまりどういうことか。例えば、「育てるキュレーション」というキーワードで紹介された、森美術館「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」やBUG「バグスクール」。そこでは、会期中に現場の状況や鑑賞体験が変化していったり、そこで新たな会話や学びが育まれていったり、パフォーマーと鑑賞者との境界が曖昧になっていったり(来場者がプログラムを企画する側に回ったり)と、展覧会空間を単に作品鑑賞のみの場ではなく「Social Playground(社会的な遊び場)」として捉えていくという、池田さんご自身のキュレーション観やその手法が紹介されていきます。また、「キュレーション的なリサーチ」の実践の一つとして紹介された、池田さんご自身が「店長」となり国内外のアーティストや様々な人と共同で色々な場所でお店を開く「池田BAR」も、リサーチ活動でありながら、その場づくりそのものにご自身のキュレーションの方法論が息づいているように感じられ、とても印象的です。
さらにトーク後半では、生徒の皆さんにもマイクが回され、「大学で西洋美術史を学んでいく中で、もっと多面的な美術の歴史に触れたくなった」「『都市と文学』について研究していて、この活動に自分の関心領域と重なるものを感じた」「これまでアートと全く無縁だったけど、今の自分に必要なんじゃないかと思った」と、それぞれの活動に向けた意気込みも語られました。

都市で実践を重ねていく
これからおよそ半年間にわたり、都市を舞台にしたキュレーション実践を進めていくこのクラス。2026年3月にはそれらの活動の成果発表の機会も予定しています。今後の展開にもぜひご期待ください。
撮影・執筆:佐藤海