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「まちの中の私とみんなの居場所-対話を育むかたち-」活動記録冊子が完成しました


伊東建築塾とともに開講している建築の第6期クラス「まちの中の私とみんなの居場所-対話を育むかたち-」の活動をまとめた冊子を制作しました。目黒区西小山地区を舞台に、街や人との対話を育みながら、「私とみんなの居場所」としての建築や空間のアイデアを構想してきたこのクラス。冊子では、授業の様子や生徒の皆さんの作品のご紹介とともに、メイン講師の廣岡周平さん(PERSIMMON HILLS architects)と佐藤敬さん(KASA)、今年度クラスを共同で実施したUR都市機構の皆さんと共に半年間の授業を振り返る対談を収録しています。

【巻頭文】

関係が生む建築、建築が育む関係

まちの中の私とみんなの居場所 -対話を育むかたち-。それは、世界的建築家・伊東豊雄さんが塾長を務める「伊東建築塾」と10代のためのクリエーションの学び舎「GAKU」が連携して展開した建築教育クラスの名称でありテーマです。メイン講師は、PERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんとKASAの佐藤敬さん。舞台は、東京都目黒区の西小山地区。

講師のお二人は居場所のことを「私はここに居てよいんだという個々人の実感がある」場としていました。そして、その実感は、他者の声に耳を傾けることも後押ししてくれるし、まさに、そのことが居場所をそうたらしめているとも。

ここに居てよいんだという個々人の実感とは、誰かから迎え入れてもらうことだったり、自分たちでその「ここ」というものに働きかけたりすることで生まれていくように思います。その意味では、このクラスそのものが、そのような営みでもありました。2025年の秋から翌年の初春までの期間に11回に渡って開催されたこのクラスの授業。この地区のまちづくりに携わっているUR(独立行政法人都市再生機構)の職員の方々や、建築を学ぶ大学生の方々も参画され、13名の10代の生徒の周りには、常にゆるやかなコミュニティが形成されていました。そして、フィールドワークから発表まで、一連のプロセスは、町会長を始めとする地域の方々があたたかく迎え入れてくださることで、深みや手応えを増していくものになっていきました。

建築には、個と個の関係によって生まれるものがある。ひるがえって、建築がその関係を育むものにもなる。循環と相互作用をはらんだ存在としての建築もある。もある、と言うよりも、そうあって欲しい。「関係が生む建築、建築が育む関係」とは、その一連のプロセスを経て想いを強くした願いでもあります。関係が生む建築、建築が育む関係。このフレーズの「建築」を、「まちづくり」、「教育」や「学び」に置き換えて考えても良いように思います。と言うよりも、そう考えたい。本冊子は、この取り組みを改めて振り返ることでその意味や意義を捉えて深めていき、それをできるだけ多くの方々にご紹介していくことを趣旨としています。これからのまちづくり、建築教育、クリエーション教育の醸成の一助になることができれば、この上ない喜びです。

熊井晃史(GAKU事務局長)

【目次】
インフォメーション ・・・P.4
授業プロセス ・・・P.7
生徒作品一覧 ・・・P.16
「心のすきまをつくる」 新井歌乃
「西小山と自然」 田口聖陽
「交流の遊歩道」 ロシニュ星玲愛
「出会いの道」 中野賢青
「止まり木ステージ」 高木香怜
「つながる建築 -多分、子ども食堂-」 長井敦雅
「自然Uロード」 青柳ルーク
「アーチ型広場」 伊藤遥大
「SAKURA COMMUNITY@西小山」 佐藤楓
「この街は自分の街だなと思える公園」 鈴木結陽
「わたしの縁側」 服部日向子
「途中で立ち止まれる通り」 増島帆香
「踊る駅前広場」 渡来なつめ

解題鼎談「まちの中の私とみんなの居場所とは何だったのか?対話を育むかたちとは何だったのか?」 ・・・P.45
活動、対話、言葉が先立つ/個と関係性を同時に尊重/みんなとわたしを踏まえた建築/インプットのクリエイティビティ/歴史に根づいている空想、文脈を読むという創造性/地域の文脈を踏まえて、どうするのか。対話が空間を立ち上げるという構想/大切なものを呼び起こせるか、引き出せるか/葛藤を持ったまま、アクセルとブレーキを使いこなす/顔が見えてくると、成り立たせたいものが見えてくる/思いついちゃう関係のなかにいるということ

UR都市機構「まちの中の私とみんなの居場所-対話を育むかたち-」に寄せて ・・・P.62
付録鼎談「対話を終わらせないための対話」 ・・・P.65

【クレジット】
発行:GAKU
ディレクション/編集/執筆:熊井晃史(GAKU事務局長)
ドキュメンテーション/造本:佐藤海(GAKU事務局)
模型写真撮影(P.18〜43,表紙):行谷玲於菜(伊東建築塾TA)
[協力]独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)
全76ページ

2026年6月23日 発行

配布先について

冊子は現在、GAKU(渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 9F)にて無料配布中です。なお、GAKUは自習室として毎週木曜日(15:00-20:00)に開放していますので、その機会に是非お立ち寄りください。

その他、伊東建築塾スタジオをはじめ、関係者や地域のさまざまなショップやギャラリー等での配架を予定しています。配架情報はこちらのページやGAKU Instagramにて随時お知らせしていきます。配架のご協力をいただける場合は、是非お問い合わせください。

配布等に関するお問い合わせ先

info@gaku.school
(担当:GAKU事務局 佐藤海)