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「『ほんとぜんぶ光る』ふりかえりトーク:変形と寄合の演劇教育」を開催します

『ほんとぜんぶ光る』ふりかえりトーク:変形と寄合の演劇教育。これは、主に10代を対象としたクリエイティブスクールであるGAKUが、演劇と教育についての議論を深め広げることを試みるトークイベントです。

GAKU設立の初期から発足された「新しい演劇のつくり方」と題された取り組み。総合ディレクターに、岡田利規さん(演劇作家/小説家/チェルフィッチュ主宰)、アドバイザーに徳永京子さん(演劇ジャーナリスト)、4期目となる2025年度のクラスのメイン講師に今野裕一郎さん(映画監督/演出家/バストリオ主宰)を迎えることが叶いました。『ほんとぜんぶ光る』とは、11名の10代、今野さん、さらにバストリオのメンバーが、感性や経験を持ち寄ることで数カ月にわたって進めてきたクリエーションの成果公演のタイトルです。感性や経験を持ち寄る。さまざまな人が集まる。今野さんは、まさにそのことの可能性を問い応えているように感じます。

GAKUとして、演劇と教育についての議論を深め広げていきたい。

そこで、このトークイベントでは、そのプロセスもふくめて『ほんとぜんぶ光る』を振り返ることで、その考察を成り立たせたいと思います。なお、この公演をご覧になっていない方とも、是非、この機会を共有したいと考えています。軽食や飲み物を囲みながら、お話を進めていきたいと思います。皆様のご来場をお待ちしています(飲食物の持ち寄り・差し入れ大歓迎です)。

開催概要

『ほんとぜんぶ光る』ふりかえりトーク:変形と寄合の演劇教育
日時:2026年6月19日(金)19:00-21:00(開場18:30)
会場:GAKU(渋谷パルコ9階)
料金:1000円(軽飲食・資料代として)
対象:広く一般
定員:30名程度(事前予約優先)
登壇:岡田利規(演劇作家/小説家/チェルフィッチュ主宰)、徳永京子(演劇ジャーナリスト)、今野裕一郎(映画監督/演出家/バストリオ主宰)
進行:熊井晃史(GAKU事務局長)
[主催]GAKU
[協力]東京建物

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プログラム(予定)

【前半】
・「変形と寄合の演劇教育」というタイトルについて
・プロジェクト紹介/徳永さんからみた今回の「新しい演劇のつくり方」
・イントロリフレクション/岡田さんからみた『ほんとぜんぶ光る』の面白さ
【後半】
・リフレクションセッション1/たとえば、『ほんとぜんぶ光る』のつくられかた(または、未来のために現在を犠牲にしないという方法と、それによって拓かれる未来)について
・リフレクションセッション2/たとえば、演劇とは何を扱うものなのか?(または、戯曲とは何か?)という問いについて

長い序文

『ほんとぜんぶ光る』では、公演をする・観る以外にも、場をともにするみんなで言葉をくべる時間が大切にされました。長くなりますが、過日のその公演の場と今回のトークイベントとの連なりや重なりを表現するために、その様子を少し紹介します。

たとえば、演劇経験のある受講生からは、役ではなく自分自身として舞台に立つということが初めてで、戸惑いもあったけど、楽しかったといったような発言があり、ハッっともしました。そもそも演じるって、どういうことなんだろうって。観客の方々からは、それぞれの放つ存在感に圧倒され、まさに『ほんとぜんぶ光る』だったことや、知らない人同士や知らない話なのに何故か分かち合える感覚になるという不思議な魅力が感じられたこと、そしてそれにとても演劇を感じるということ、一方で、これは一体何を観ているのか?という整理のつかなさから生じる困惑もあったことなど、さまざまな声を寄せていただきました。

演劇とは何か?これは演劇なのか?私が思うに、作り手である岡田さん、今野さんはこういった言葉を数多く投げかけられてきたんじゃないかなと思います。岡田さんが2013年に著された書籍「遡行:変形していくための演劇論」を読んだときに、そういった問いに対する答えよりも、そのような問いに関わることで自分が何を生みだせるか?ということの方に関心があるといったような文章があり、長らく目が止まったことが思い出されます。そんな風な問いの転じ方があるもんなんだな、と。

徳永さんは徳永さんで、『ほんとぜんぶ光る』を観て、これは明快に演劇だ、と力を込めて公言されました。それぞれの切実さや個人的なこと。それこそが、ときに政治的でもあり、公共的なものでもあり、そして文化的なものだ、と。集団創作である演劇というものは、集団のあり様が問われ、であるからこそ、そこでの個のあり様も同時に問われるように思います。

岡田さんも続けて、これは演劇だと言い、更には、観劇を経て自分が変わったと感じられるかどうかということが自分にとって重要な指標だとする言葉を加えていきました。そして、『ほんとぜんぶ光る』は、面白かったし、自分が変わった、と(その面白さが生じている理由も、いつか述べたいと言ってくれていましたので、このトークでお尋ねしたく思います)。

人が集まり、変わりゆく。そして、離れていく。そして、ときにまた集まる。そういうものとして、演劇をとらえてみると、なんだか、教育という営みもまさにそれだなと私の立場からはやっぱり思えてきちゃいます。「変形と寄合の演劇教育」というタイトルは、岡田さんや今野さんや徳永さんの議論や、さまざまな経緯や気分を踏まえたくなって付けたものです。

新たな出会いの場になる。次のインスピレーションになる。『ほんとぜんぶ光る』制作関係者が改めて集まる。いろんな機会になれば嬉しいです。

熊井晃史(GAKU事務局長)

インフォメーション

新しい演劇のつくり方
多様な演劇の作り手の方々を講師に迎え、経験を問わず様々な10代が集まる機会を大切にしながら、「新しい演劇のつくり方」を探求しています。(総合ディレクター:岡田利規、アドバイザー:徳永京子)
https://gaku.school/class/atarashii-tsukurikata2025/

ほんとぜんぶ光る
演劇のクラス「新しい演劇のつくり方(第4期)」の成果公演は『ほんとぜんぶ光る』と名付けられ、多くのご来場を頂くことが叶いました。
https://gaku.school/news/atarashii-tsukurikata2025_hontozenbuhikaru/

sew(ソー)
バストリオのポッドキャスト番組。今回のトークの進行役である私(熊井晃史)も登場しています。また、今野さんと飴屋法水さんとの対話では、GAKUでの取り組みについても触れられています。
https://linktr.ee/busstriosew

岡田利規
演劇作家、小説家、演劇カンパニー「チェルフィッチュ」主宰。2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。2007年に同作で海外進出を果たして以降、世界90都市以上で作品を上演し続けている。音楽家・美術家・ダンサー・ラッパーなど様々な分野のアーティストとの協働を積極的に行なっている。2016年からはドイツの公立劇場レパートリー作品の作・演出を継続的に務め、2020年『掃除機』および2022年『ドーナ(ッ)ツ』でベルリン演劇祭に選出。小説家としては、2007年に『わたしたちに許された特別な時間の終わり』で第2回大江健三郎賞受賞。2022年に『ブロッコリー・レボリューション』で第35回三島由紀夫賞および第64回熊日文学賞を受賞。
https://chelfitsch.net/

徳永京子
演劇ジャーナリスト。せんがわ劇場外部演劇アドバイザー。読売演劇大賞選考委員。日本舞台芸術ネットワーク理事。朝日新聞首都圏版に劇評執筆。ステージナタリーにコラム『眼鏡とコンパス』連載中。ローソンチケットウェブメディア『演劇最強論-ing』企画・監修・執筆。著書に『「演劇の街」をつくった男─本多一夫と下北沢』、『我らに光を─蜷川幸雄と高齢者俳優41人の挑戦』、『演劇最強論』(藤原ちから氏と共著)。
https://note.com/k_tokunaga

今野裕一郎
映画監督、演出家、パフォーミングアーツコレクティブ「バストリオ」主宰。
京都造形芸術大学で映画監督の佐藤真に師事。ドキュメンタリー映画制作から表現を始める。2007年に劇作家・演出家の宮沢章夫が主宰する「遊園地再生事業団」に映像・出演で参加したことから演劇の現場に参加。バストリオでは全作品の作・演出を担当し、映像作家、俳優、音楽家、ダンサー、美術家、画家、料理人など様々なジャンルで生きる人たちと表現を展開している。第14回せんがわ劇場演劇コンクールで演出家賞を受賞。映像でもインディペンデントな活動によってドキュメンタリーと劇映画を制作し、国内外での映画祭に参加、ポレポレ東中野では監督作品の特集上映も開催。東京・足立区で「こどもえんげき部」講師や、北海道・知床斜里で「葦の芸術原野祭」の立ち上げ・運営に参加するなどジャンルを跨いで様々な地域で暮らす人たちと共に表現と生活が地続きの活動をしている。

バストリオ
ライブパフォーマンス作品を制作するコレクティブ。生きていく中で個人が出会うビビットな瞬間をドキュメントしながら、感覚すべてを用いて固有の生態系を構築するクリエイションを行う。水・音・光・もの・声・身振り・現実・フィクションから起こる現象を編み上げ、一度きりの体験を起こす舞台表現を立ち上げる。いくつもの行為や出来事、モチーフがバラバラのまま重層的かつ渾然一体となる上演は、音楽的なグルーブを帯びながら“名付けようのない生”を描き出す。存在そのものを肯定する祝祭的な時空間は観客の想像力を喚起し、世界を捉える視点に奥行きをもたらす。第14回せんがわ劇場演劇コンクールにて、グランプリ・オーディエンス賞・演出家賞・俳優賞を受賞。
https://www.busstrio.com/