越境文学サロン キックオフトークイベント 「越境性を持ち寄る」
はじめに
目白庭園「赤鳥庵」を舞台に、「越境文学サロン」という活動が始まります。
そのキックオフとして、「越境性を持ち寄る」と題したトークイベントを開催します。越境文学とは?わたしたちの越境性とは?この時代に越境文学を考える意味とは?そういった問いを、来場の方々と一緒に考えていきたいと思います。
もう一つ、念頭に置いているのは鈴木三重吉という人物です。活動の舞台になる目白庭園「赤鳥庵」は、鈴木がこの地で創刊した子どものための文芸雑誌「赤い鳥」に由来しています。日本の児童文学の父と評価される鈴木は、同時に「生活綴方(つづりかた)」と呼ばれる、見聞きし感じたことをありのままに自由に文章にしていく教育方法を推し進めてもいました。これらは、当時のオルタナティブ教育や芸術やデモクラシーといった革新性を大きく宿していた運動であったように思います。
話し手は、「越境文学サロン」講師のアレクサンドラ・プリマックさん。越境文学の実践者でもあり体現者でもある彼女の作品やライフヒストリーを紐解きながら、鈴木三重吉や「赤い鳥」にも少しずつ触れていければと思います。生活を綴ること。書き手と読み手のコミュニティが醸成されること。越境していくこと。その連なりを探求していく端緒となることが叶えばと思います。そして、参加者の方自身の越境性も持ち寄られていく機会になれば嬉しく思います。
開催概要
日時:2025年6月15月(日)18:00〜20:00
会場:目白庭園「赤鳥庵」(東京都豊島区目白3-20-18)
対象:「越境文学サロン」にご関心がある方を中心にどなたでも
定員:20名程度/事前予約優先
参加費:無料
予約:こちらのフォームよりご予約ください
*当日の参加も承りますが、事前予約優先となります
話し手:アレクサンドラ・プリマック
聞き手:熊井晃史(GAKU事務局長)、松村ひなた(GAKU)
[主催]GAKU
[共催]目白庭園パークマネジメント共同事業体
話し手
アレクサンドラ・プリマック
ロシア生まれ、ヨーロッパ育ち。スペイン、イギリスに住んで、2018年に日本に移住する。University College Londonでロシア詩人のヨシフ・ブロツキーを研究、上智大学で太宰治の作品を研究した。在学中ロシア語で詩や記事を執筆して、雑誌『新世界』等に掲載される。2016 年にロシアの若手詩人賞受賞。現在は出版社に勤めながら、日本文学とロシア文学との繋がりを回復することを目指して、翻訳や執筆に従事している。夢は日本の小説家になること。
往復書簡 「あなたへ」と「あなたから」のあわいで 高柳聡子/アレクサンドラ・プリマック
https://webfrance.hakusuisha.co.jp/categories/1092
越境文学サロン
「越境文学サロン」は、文学の越境性や私達自身の越境性に着目し、読書体験を深め広めていくための場です。気軽に、肩肘張らずに、書籍の感想とともに、それぞれの越境性も持ち寄りながら、時間を共に過ごしていきます。最終的には、越境性をテーマとした小冊子を参加者の皆さんと制作していきます。
https://gaku.school/class/border-crossing-literature-salon/