「創造的鑑賞入門」公開リフレクショントークを開催します
はじめに
こう感じた。こう考えた。こう観た。
その「こう」というものにこそ、
想像性が宿っていたり、
もっというと個性というものが現れているのだと思います。
「創造的鑑賞入門」は、慶應義塾大学アートセンター教授でキュレーターの渡部葉子さんによる「鑑賞」をテーマとしたクラス。およそ3ヶ月間にわたる授業を通して、鑑賞という営みを捉え直しながら、「創造的鑑賞」を体感していきました。
9月29日(日)には、講師の方々や生徒の皆さんとともにこれまでの実践を振り返りつつ、「創造的鑑賞」というこのクラスのテーマを改めて見つめていく「リフレクショントーク」を開催いたします。「創造的」に「鑑賞する」とは、一体どういうことだったのか。「見る」ことの創造性を捉えていくことで、そこから何が見出していけるだろうか。授業のリフレクションの場を一般公開のイベントとして開いていくことで、本テーマに関心がある方々が集まる機会にもしたいと思います。10代の方に限らずどなたでも、ぜひお気軽にご参加ください。
開催概要
日程:2024年9月29日(日)16:00〜18:00 *15:30開場
会場:歌舞伎座タワー29F PRESENTATION ROOM(東京都中央区銀座4丁⽬12-15)
登壇:渡部葉子(慶應義塾大学アート・センター教授・キュレーター/慶應義塾ミュージアム・コモンズ副機構長)、砂連尾理(振付家・ダンサー/立教大学 現代心理学部・映像身体学科 特任教授)、卯城竜太(現代美術家)
モデレーター:名古摩耶(「ARTnews JAPAN」編集長)
参加費:無料・どなたでも
登壇者
渡部葉子
慶應義塾大学アート・センター教授・キュレーター/慶應義塾ミュージアム・コモンズ副機構長
近現代美術史を専門とし、東京都美術館、東京都現代美術館において学芸員として活動。2006年より慶應義塾大学アート・センターにて、展覧会や各種催事を企画実施する(現代美術のシリーズ展など)とともにアート・センターが所管するアーカイヴの活動にも関わる。「東京ビエンナーレ’70」研究プロジェクトや慶應義塾の建築プロジェクトなど、アーカイヴ活動と展示やワークショップを結びつけた活動を実践している。近年はOBL(オブジェクト・ベースト・ラーニング)に関心を寄せ、KeMCoにおいて展開しようと試みている。
砂連尾理
振付家、ダンサー。1965年、大阪市生まれ。91年、寺田みさことダンスユニットを結成。02年、「TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2002」にて、「次代を担う振付家賞」(グランプリ)、「オーディエンス賞」をW受賞。04年、京都市芸術文化特別奨励者。08年度文化庁・在外研修員として、ドイツ・ベルリンに1年滞在。近年はソロ活動を中心に、ドイツの障がい者劇団ティクバとの「Thikwa+Junkan Project」(ドラマトゥルク・中島奈那子、2009~2012)、京都・舞鶴の高齢者との「とつとつダンス」(2009〜)、宮城・閖上(ゆりあげ)の避難所生活者への取材が契機となった「猿とモルターレ」(2013~2017)等、アートと社会を繋ぐ活動を行っている。中でも「とつとつダンス」は2022年よりマレーシア、2023年よりシンガポール、鹿児島へと国内外に広く展開している。また、濱口竜介、山城知佳子、石田智哉、福原悠介の映画作品への振付・出演や「アートセンターをひらくⅠ期、Ⅱ期」(水戸芸術館、2019~2020)、山形ビエンナーレ2022「まちのおくゆき」、山形ビエンナーレ2024in蔵王「ひといのうた」など展覧会、芸術祭にも招聘作家として参加する。著書に「老人ホームで生まれた〈とつとつダンス〉―ダンスのような、介護のような―」(晶文社)。立教大学 現代心理学部・映像身体学科 教授
https://www.jareo-osamu.com/
(photo:草本利枝)
卯城竜太
アーティスト
Chim↑Pom from Smappa!Groupメンバー。Chim↑Pomは、2005年に東京で結成されたアーティストコレクティブ。時代のリアルを追究し、現代社会に全力で介入したメッセージの強い作品を次々と発表。世界中の展覧会に参加するだけでなく、自らもさまざまなプロジェクトを展開する。また、東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域内で、封鎖が解除されるまで「観に行くことができない」国際展「Don’t Follow the Wind」の発案とたちあげを行い、作家としても参加、同展は2015年3月11日にスタートした。2015年、Prudential Eye AwardsでEmerging Artist of the Yearおよびデジタル・ビデオ部門の最優秀賞を受賞。2021年には森美術館にて新作を含む大規模回顧展を開催。その作品は、日本の美術館だけでなくグッゲンハイム美術館をはじめとした海外の美術館に多くコレクションされ、アジアを代表するコレクティブとして時代を切り拓く活動を展開中。ソロとしては、歌舞伎町アートセンター構想委員会の立ち上げや、ネオダダイズム・オルガナイザーズの拠点だった新宿ホワイトハウスでのキュレーション、オンラインと現実空間で開催された秘匿性の高い展覧会「ダークアンデパンダン」の主催、あいちトリエンナーレ2019で閉鎖された全ての展示の再開を求めたアーティストらによる運動「ReFreedom_Aichi」など、オーガナイザーとしての活動の他、執筆などを続けている。単著に「活動芸術論」(イースト・プレス)、共著やChim↑Pomとしての著作も多数。
モデレーター
名古摩耶
「ARTnews JAPAN」編集長
1978年生まれ。『Esquire』日本版、『WIRED』日本版などを経て、2018年に『VOGUE JAPAN』エグゼクティブ・デジタル・エディターに就任。20年に「VOGUE CHANGE」プロジェクトを立ち上げ、コンテンツ統括。22年10月より『ARTnews JAPAN』編集長に就任。
クラスについて
こう感じた。こう考えた。こう観た。その「こう」というものにこそ、想像性が宿っていたり、もっというと個性というものが現れているのだと思います。
ですから、その「こう」というものを他者と分かち合うことは多様な価値観に触れたり、この社会がそもそも多様であることを改めて認識する機会になっていきます。その意味において、鑑賞という行為はとても創造的で協働的な営みであるはずです。
「創造的鑑賞入門」では、鑑賞というものの意味や意義を捉え直しながら、「創造的鑑賞」を実践することで体感していきます。
日程:2024年7月7日(日)〜9月29日(日)/全6回
会場:マイナビアートスクエアまたは、歌舞伎座タワーマイナビPLACE内スペース *一部、別会場での実施を予定しています
対象:中学生〜大学生(〜20代前半)
メイン講師:渡部葉子(慶應義塾大学アート・センター教授・キュレーター/慶應義塾ミュージアム・コモンズ副機構長)
ゲスト講師:砂連尾理(振付家・ダンサー/立教大学 現代心理学部・映像身体学科 特任教授)、卯城竜太(現代美術家)
[共催]GAKU、マイナビアートスクエア
[協力]PARCEL、STUDIO航大
イベントに関するお問い合わせ
GAKU事務局 佐藤海
info@gaku.school