- 建築
まちの宝物と共に生きる
by 伊東建築塾
2024年11月17日(日)〜2025年3月9日(日)14:00〜16:00 / 中高生(13〜18歳)
はじめに
世界的建築家・伊東豊雄さんが塾長を務める「伊東建築塾」による、第5期目となる建築のクラスを開講します。講師には前年度に引き続きPERSIMMON HILLS architectsの廣岡周平さんとKASAの佐藤敬さんをお招きします。テーマは、まちの宝物と共に生きる。「まちの宝物」とはどのようなものでしょうか。そして、それと「共に生きる」という暮らしのあり方から、どのような建築や空間が構想されていくでしょうか。建築や町に関心がある10代の方なら、未経験の方ももちろん、どなたでも大歓迎です。みなさんのお申し込みをお待ちしています。
メッセージ
この町で暮らしてみたいと思う時、みなさんは何を感じ、何を想像しますか?私たちが生き生きと生活するためには、家の中の閉じられた世界だけでなく、町の中で豊かさを感じられる必要があるでしょう。
私たちは町の中で様々な美しいものに出会っています。小さな路地に所狭しと並べられた植木鉢の庭やぽっかりと空に開けた空地、川を臨むに風景など、みなさんがその光景に触れた瞬間にふっと心が軽くなるような美しいと感じる「思い」は自分だけのものではなくて、誰かもまた同じように感じているかもしれません。その誰かに自分の感じた美しさを伝えることで「共通の思い」を探り当て、それをさらに良い居場所とするために「協力」して創る。その営みが「豊かなまちを育てる」のではないでしょうか?
今回は東京都大田区羽田地区を舞台に、町の中で自分が住人になったつもりで、「まちの宝物」といえる場所を探すところから始めます。その場所のキーワードを抽出しながら、地図にマッピングし、わたしたちのまちの宝地図をつくりましょう。後半は「まちの宝物」をもっと豊かにするために、どんな空間や設えがあればよいかを考え、提案します。このクラスでは神奈川県真鶴町まちづくり条例「美の基準」を参考にします。ここには真鶴町が大事に育てたい町の在り方について描かれています。こういった先人の考えをヒントに自分が反応する「まちの宝物」を探し、育みましょう。
廣岡周平、佐藤敬(建築家/「まちの宝物と共に生きる」メイン講師)
開催概要
日程:2024年11月17日(日)〜2025年3月9日(日)/隔週日曜日14:00〜16:00(全10回)
*一部、開催時間が異なります
対象:中高生(13〜18歳)
定員:最大15名
会場:GAKU(渋谷PARCO9階)*一部、羽田地区エリアで実施予定
料金:90,000円(税抜)
主宰:伊東建築塾
協力:独立行政法人都市再生機構
*若干名、先着順で追加募集を受け付けています。下記よりお申し込み方法をご確認の上、ぜひご応募ください(10月3日追記)。
主宰
伊東建築塾
建築家・伊東豊雄が、これからの建築を考えるための新しい教育の場として、2011 年より活動を開始しました。恵比寿にある伊東建築塾のスタジオでは、小学校高学年の児童を対象に、一年を通して建築やまちについて学ぶ「子ども建築塾」を開講しています。中高生を対象にしたワークショップでは、発想力を伸ばすとともに、地域や環境など社会性のあるテーマに取り組んでいます。
http://itojuku.or.jp/
講師
廣岡周平
1985年生まれ。2008年 関西大学工学部建築学科(江川研究室) 卒業。2010年 横浜国立大学大学院Y-GSA 修了。2011-2015年SUEP、2015-2016年大成建設設計部に勤務。2016年に柿木佑介とPERSIMMON HILLS architectsを設立し、「価値を重ねる」ことをテーマに設計を行う。設計の一方で自邸2軒、実家1軒を自ら施工し、つくることを通して、建築・都市・生活について考えている。
https://www.persimmon-hills-architects.com/
佐藤敬
1987年生まれ。2012年早稲田大学大学院修了(石山修武研究室)。2012-19年石上純也建築設計事務所勤務。2019年Aleksandra KovalevaとKASA / KOVALEVA AND SATO ARCHITECTSを設立。2020-22年横浜国立大学大学院Y-GSAにて設計助手、23年より非常勤講師。2024年より早稲田大学非常勤講師。2022年より小石川植物祭の総合ディレクターを務める。主な受賞歴に、SDレビュー「鹿島賞」、ヴェネチアビエンナーレ国際建築展「特別表彰」、三重県文化賞「文化新人賞」、Under 35 Architects exhibition「伊東賞」「Gold Medal」、MFU「ベストデビュタント賞」。著作に「The Russian Pavilion in Venice Giardini」(TATLIN)。近年は建築を中心にプロダクト・家具・インテリア・アート・都市計画などスケールと分野を横断し活動の幅を広げている。
https://www.kovalevasato.com/
特別講師
*講評者としてご登壇いただきます
伊東豊雄
1941年生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。71年アーバンロボット設立。79年伊東豊雄建築設計事務所に改称。主な作品に「せんだいメディアテーク」(宮城)、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」(岐阜)、「台中国家歌劇院」(台湾)など。日本建築学会賞、ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、プリツカー建築賞など受賞。2011年に私塾「伊東建築塾」を設立。これからのまちや建築を考える場として様々な活動を行っている。また、自身のミュージアムが建つ愛媛県今治市大三島においては、地域の人々とともに継続的なまちづくりの活動に取り組んでいる。
(写真:藤塚光政)
百田有希
1982年生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008 同大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。2008年- 大西麻貴+百田有希 / o+h 共同主宰。2009-14年伊東豊雄建築設計事務所勤務。2017年- 横浜国立大学非常勤講師。
http://www.onishihyakuda.com/
協力
独立行政法人都市再生機構
羽田地区の密集市街地において、防災性の向上に加え、地域の価値を高めるために、安全で暮らしやすい市街地への再生に取り組んでいます。また、隣接する羽田空港跡地地区において、新たな産業拠点を形成するために土地の再編及び公共施設の整備等を実施しています。
https://www.ur-net.go.jp/produce/business/business03.html
https://www.ur-net.go.jp/aboutus/publication/web-urpress51/special4.html
プログラム
1:レクチャー
町の中にある「豊かさ」とは、どのようなものでしょうか。それは町の中で、どのように育まれていけるでしょうか。ここでは、神奈川県真鶴町のまちづくり条例「美の基準」や、講師のお二人がこれまで体験した「町の豊かさ」を紹介しながら、様々な町の見方に触れていきます。さらに、「もしも」という切り口で、自由な発想をしていくための練習をしていきます。
・真鶴町のまちづくり条例「美の基準」をみんなで読み解く
・世界の路地や都市空間の例に触れる
・野菜や紙コップなどの身近な材料を使って、自分の居たくなる空間を表現してみる
・人形模型を使って、いろんなものを「みち」にしてみる
2:スナップ・スケッチ
今回のフィールドとなる「羽田地区エリア」を訪れ、歩き回りながら、町の表情や人の営みをじっくりと観察していきます。また、町の中で「宝物」だと感じた空間や風景を写真やスケッチで表し、それぞれの着眼を分かちあっていきます。
・羽田地区エリアを歩き、「まちの宝物」だと感じる空間や風景を見つける
・「まちの宝物」を写真やスケッチで発表し、その理由を深掘りする
3〜4:エスキス
手を動かしながら簡単にでもアイデアを表してみること。エスキスと呼ばれるステップは、考えを形にしていくために建築家が大切にしているものです。最初のエスキスでは、「居場所」を手がかりにアイデアをスケッチで表現します。2回目のエスキスでは、中間発表に向けてアイデアを小さな模型で表現します。
・アイデアをスケッチで表す
・アイデアを小さな模型にして表す
・中間発表の準備をする
5:中間発表
工夫したところや大切にしているところなど。小さな模型を手にしながら、1人1人が講師陣の前でアイデアを発表し、フィードバックをもらいます。自分で創意工夫をしていると、他の人の創意工夫も理解しやすくなります。他の生徒の発表にも耳を傾けていきます。
・アイデアをプレゼンテーションし講師陣のアドバイスをもらう
6:製作
中間発表でのフィードバックを受けて、磨いておく点や改良点をクリアにした上で、模型の製作を進めていきます。
・最終発表に向けて磨いておくべきポイント確認する
・模型の制作を進める
7:現地で実際にイメージしてみよう
改めて羽田地区エリアを訪れ、考えているアイデアと現地とを照らし合わせることで、よりイメージを広げていきます。また、実際にこのエリアのまちづくりを担う方々にお話を伺い、町の歴史や成り立ちにも触れていきます。自分の身体を通して受け取るインスピレーションも大切にしつつ、実際に町の中で起こっていることにも目を向けながら、アイデアをブラッシュアップするためのヒントを掴んでいきます。
・対象となる敷地を訪れ、アイデアが展開された風景を想像する
・羽田地区エリアの町の成り立ちや課題に触れる
8〜9:製作
中間発表のフィードバックや現地での確認を経て、模型の製作を進めていきます。最終発表に向けて、自分のアイデアを伝えるための工夫もしていきます。
・アイデアを模型にして表す
・最終発表の準備をする
10:最終発表
モノや言葉を通して伝えること。これが好き!という実感を込めて伝えること。創意工夫を重ねてきたこれまでの経験を活かす機会です。講師陣は真剣に議論をして、最優秀賞を決定します。
・アイデアをプレゼンテーションする
・講師陣からの講評等を受ける
*本クラスの活動の様子や活動を通して生まれたアイデアは、今回の実践を羽田地区エリアの街づくりに関わる方々とともに振り返る対談等も含めた一冊の冊子としてまとめていくことも予定しています。
これまでのクラスの様子
第1期「自分の興味をカタチにする」
第2期「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」
第3期「この町を大事に思えるキオスク」
第4期「『私をつくる教室』をつくる」
お申し込み(先着順/追加募集)
1)エントリー
こちらのPeatixページよりお申し込みください。お申し込みが確認できましたらクラス主催者より、営業日3日以内に「申込完了メール」をお送りさせていただきます。
*Peatixサイトの仕様により、一部対応していないブラウザがございます。推奨環境については、こちらよりご確認ください。
*「応募受付完了メール」が届かない場合、迷惑メールフォルダに入っている、もしくはお申し込みが完了していない場合がございます。お手数ですが下記よりお問い合わせください。
2)受講料のお支払い/ご受講確定
1のご案内の内容にならい、受講料をお支払いください。ご入金後、クラス主催者より確認メールをお送りします。こちらをもってご受講確定となりますので、入金確認メールは破棄せず保管ください。
授業内容に関するお問い合わせ
gaku@itojuku.or.jp
03-6277-2175(担当:庄子、行谷)
授業の日程
2024.11.17 SUN 14:00~16:00 1.レクチャー @GAKU
2024.11.24 SUN 13:00~16:00 2.スナップ・スケッチ @羽田地区
2024.12.01 SUN 14:00~16:00 3.エスキス @GAKU
2024.12.15 SUN 13:00~16:00 4.エスキス @GAKU
2024.12.22 SUN 13:00~16:00 5.中間発表 @GAKU
2025.1.19 SUN 14:00~16:00 6.製作 @GAKU
2025.2.02 SUN 14:00~16:00 7.現地で実際にイメージしてみよう @羽田地区
2025.2.16 SUN 14:00~16:00 8.製作 @GAKU
2025.3.02 SUN 13:00~16:00 9.製作 @GAKU
2025.3.09 SUN 13:00~16:00 10.最終発表 @GAKU
授業へのお申し込みに関して
GAKUの授業への参加をご検討下さいまして、誠にありがとうございます。お申し込みにあたりましては、参加される生徒様の保護者の方による、参加へのご同意及び下記注意事項へのご承諾が必要となります。下記ご注意事項をご承諾いただいた上で、お申込みフォームへお進みください。
個人情報の取り扱いについてお申し込み時にいただいた個人情報は、GAKUのプライバシーポリシーに基づき適正に管理し、授業一連の活動に関するGAKU及び授業主宰者からのご連絡、今後行うイベントの情報のお知らせ、その他これらの業務上必要な範囲でのみ利用致します。
※GAKUの個人情報保護方針(プライバシーポリシー)は、こちらをごらんください。
https://gaku.school/privacy/
※個人情報の訂正、削除等をご希望される場合には、下記のコンタクトフォームよりご連絡ください。
https://gaku.school/contact/
当日の記録写真や作品等について
当日の記録写真及び動画、作品などは、GAKU及び授業主宰者や開催協力・後援団体の業務(ホームページやパンフレット等への掲載を含む)に使用させていただく場合があります。 また、授業の配信や記録動画の販売が行われる場合があります。なお、当日は、新聞やテレビ、インターネットサイトなどの取材が入り、授業の様子が報道されることがあります。氏名と顔が判別される動画像の同時掲載の際には、改めてご承諾をいただくようご連絡を致しますが、ご懸念の点がありましたら、お申し込みの備考欄やコンタクフォームより、お気軽にご連絡ください。
※今回の授業を通して完成した制作物は、10代のクリエーションの発信機会の向上及び大田区羽田エリアの魅力訴求を趣旨に、独立行政法人都市再生機構が所管する、YoutubeやHP等のWEB媒体、SNS、メールマガジン、リリース、デジタルサイネージ等への掲載、展示スペースでの展開等の可能性があることをあらかじめご了承ください。
キャンセルについて
申し込みキャンセルの場合は、必ず事前にご連絡ください。なお、ご返金に関しては、peatix上で返金手数料が発生しますのでご了承ください。授業当日のキャンセルに関してはご返金は致しかねます。また、病気や怪我等やむおえない場合のキャンセルに関しては、その限りではありませんのでご相談ください。授業の動画データの共有等も行っていますのでお気軽にご相談ください。
ハラスメントポリシー
GAKUは、すべての生徒・職員、ファシリテーター等を含む講師として関わるクリエイターや専門家等が個人として尊重され、お互いに信頼しあって学び、指導あたることができる環境をつくり、これを維持していくことが何よりも重要だと考えます。そのためハラスメントポリシーを定めています。
https://drive.google.com/file/d/1PbUwfGL-1I6VmlTnjVo3chpwVBsujcPX/view?usp=sharing
承諾をした上で、申し込み手続きを進める