新しい演劇のつくり方(第4期)第9回

創作の手を止めないということ
GAKUが2020年より開講している演劇のクラス「新しい演劇のつくり方」。これまで3期の開講を通じて、多様な演劇の作り手の方々を講師に迎え、経験を問わず様々な10代が集まる機会を大切にしながら、まさに「新しい演劇のつくり方」を探求していきました。今期は講師に今野裕一郎さん(映画監督、演出家、「バストリオ」主宰)を迎えています。
1月11日(日)、9回目の授業となる今回も引き続き、日記をベースにした発表をつくったり、車座になって会話を重ねたりして、「演劇をつくる」時間を過ごしていきました。


これから先をイメージする
友人、知人、家族、同じ世代の人。だけではなく、普段から演劇をみる人、普段は演劇に関心がない人、六本木をたまたま歩いている人、なにか信念がある人など、そして、自分たちとは遠い存在の「知らない人」にも、自分たちの作品を観てもらいたい(さらには、GAKUの他のクラスの先生にもという声も)。3月の公演をイメージしていくなかで、生徒のみなさんからはそういった声があがっていきます。また、「観てくれた人から感想を聞きたい」というように、公演をコミュニケーションの場として捉えている生徒も。クラスでのこれまでの体験や感覚が思い起こされ、そこから、さらに先へとイメージが膨らんでいきます。
会話の中では、普段のバストリオの創作スタイルについても触れていきます。バストリオの皆さんは、自分たちで舞台に上がりながら、制作をしたり、チラシを作ったり、メンバーの皆さん自身で公演そのものを立ち上げていくことを大切にされています。そのスタイルを参考に、生徒の皆さんからも、公演当日に出演以外にやりたいことが持ち寄られていきます。中には、「音響など、やったことはないけど、やってみたいことでもいいですか?」と、新たな挑戦を計画する生徒の方も。このクラスにおいて「演劇をつくる」と一口に言っても、さまざまな関わり方やつくり方があることを掴んでいきます。



時間を重ねていく
授業の後半では、新たなペアで日記から発表を準備していきます。お互いの日記を読み合いながら、相手の日記から1日を選んでいくこの創作。例えば、「マラソン大会で走っているときに、自分が『推し』を人として尊敬していることに気づいた日」についての日記を取り上げたペアでは、この日はどんな日だった?普段から走ることってある?など、日記に書かれていることを切り口に、書かれていないことまでも話に及ばせていきます。
さらには、実際に六本木の街を走って、その様子を映像に収めてみることに。午後3時頃、傾きはじめた太陽に照らされた、首都高速沿いを走る。その撮ってみた映像を見返すと、日記で描かれた風景とは異なるものの、目の前のその風景の美しさに思わず声が上がります。更には授業での感触を頼りに、授業以外の時間でも、映像を撮ってみることに。日記に記された過去のこと、その後の授業中に心動かされた瞬間など、様々な時間を折り重ねることで得られる感触を確かめていきます。
【リフレクションノート】
このクラスでは、文章やイラストや写真など、形式を問わずに生徒の皆さんの持ち回りで順番にリフレクションノートを提供してもらっています。それぞれの生きてきた経験。授業に参加して味わった体験。その体験が終わったあとの体験。さまざまな経験と体験が連なりながら、このクラスが進んでいきます。
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